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ユーティリティを重視したハッチバックセダン
VOLKSWAGEN ARTEON フォルクスワーゲン アルテオン


ボディサイズ 全長4865×全幅1875×全高1435mm
燃費 13.3km/L(JC08モード)
総排気量 1984cc
乗車定員 5名
価格 549万円〜599万円
フラッグシップたらしめる、流麗なスタイリング、充実の機能
パサートの派生モデル、CCの後継として昨年登場した、フォルクスワーゲンの新しいフラッグシップのハッチバックセダン。質実剛健なブランドイメージとは違い、より個性が際立ったルックスが面白さ。もちろん中身も素晴らしい出来で、ステーションワゴン並みの広くて使いやすい荷室や、高い操縦安定性、充実した運転支援システムなど、至れり尽くせり。ユーティリティの高さはセダンのなかでは随一だろう。まさにズルいクルマなのだ。549万円〜。
 

ドライブを快適に、楽しくする装備が充実
スポーツカーのように走りを楽しめるセダン、それがアルテオンだ。そして、それをサポートする機能が搭載されたコックピットも魅力的。ヘッドアップディスプレイやジェスチャー機能を搭載したインフォテインメントシステムなど、より運転に集中できる環境を作り出してくれる。また、パドルシフトや室内を彩るアンビエントライトなど“遊べる”装備も充実。

見た目以上にゆとりある居住空間
アルテオンの最大の魅力ともいえるのが、居住性の高さだ。ホイールベースは2835mm、全幅は1875mmと後席も余裕があり、ファミリーユースでも高い満足度を得られるだろう。頭上スペースも問題なく、スライド式のルーフ(オプション)が用意されているので、開放感も十分味わえる。
 

ステーションワゴンに迫る広い荷室を確保
アルテオンのラゲッジスペースは563L。こちらもゴルフバッグ4つくらいは詰められる容量でクラウンとほぼ同等。しかし、ハッチバックであるアルテオンの後席は分割可倒式を採用しているためアレンジが利く。シートをすべてを倒せば1557Lまで広げられ、より実用性が高い。
 

国民的ブランド、フォルクスワーゲンのセダンへの挑戦

フォルクスワーゲンの中核といえば、今も昔もゴルフとパサートだ。過去、フォルクスワーゲンはそれぞれのポテンシャルをより引き上げるために、4ドアセダンの派生モデルをいくつかリリースしている。
ゴルフとパサートの間を埋める、あるいはパサートのさらに上位モデルを生み幅広いラインナップを揃え、広く大衆に向けたブランドにするといった実情もあっただろうが、セダンを進化させるための挑戦的なモデルであったとも捉えられる。今回のアルテオンもそのひとつだ。

1979 ジェッタ
ゴルフベースのセダン。初代ゴルフは5人乗りの3ドアハッチバックゆえに、積載性が低かった。3ボックス型をとったジェッタは、荷室に630Lもの容量を確保。ゴルフとパサートの中間的なモデルで、ゴルフの軽快さと使い勝手の良さを両立させた。
1981 サンタナ
同年にフルモデルチェンジされた2代目パサートをベースに造られた当時のフラッグシップモデル。ファストバックだったパサートに対して、こちらはジェッタの流れを汲むノッチバック型のセダン然とした佇まいが魅力。生産は日産が行っていた。
1992 ヴェント
ジェッタと同じくゴルフベースのため、ヴェントの位置づけはその後継と思われたが、落ち着いたスタイリングにまとめ、ハイクラスの顧客層を獲得することを狙った。最大の特徴は、パサートセダンやゴルフワゴンを上回る550Lの荷室容量だ。
2003 フェートン
さまざまなユーザーのあらゆるニーズに応えるため、当時必要とされていたのがフルサイズのセダンだった。日本未導入であるが、フェートンは高級車の代表格であるメルセデス・ベンツ Sクラス、BMW 7シリーズなどの対抗馬としてリリースされた。
 
大隅祐輔=編集・文


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