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味も香りもストーリーも、ハワイ島の全部を味わう

そしてリゾートの楽しみと言えば食事。「ウェスティン ハプナ ビーチ リゾート」には、4つのレストランが存在する。どのレストランも地産地消がモットーで、新鮮で栄養豊富なハワイ島の食材を味わい尽くせる。
「イケナ ランディング」は“見晴らしの良い場所”という意味。その名の通り眺望が優れたレストランで朝食ビュッフェを提供する。名物は、具材を選んでその場で焼いてもらうオムレツで、チーズとトマトたっぷりがオススメ。
注文を受けてから調理するので熱々のオムレツ。ハーフサイズでお願いしてもOK。
そしてパンにかけるハチミツも絶品で、なんとこれ、ホテル内の養蜂場でつくっているのだとか。上品な甘みに深いコクが美味なのだが、なによりこの場所で作られたというストーリーが、味わう時間を豊かにしてくれる。
もうひとつ必ず食べてほしいのは、左上のハワイ産完熟パパイヤ。ライムを一絞りすると、酸っぱさが甘みを引き立て絶品だ。(朝食ブッフェ利用26ドル〜)
「ピコ コーヒー+バー」は、アルコール飲料や軽食、テイクアウト用フードを準備。ここでフードをさっと購入して、ビーチやプールサイドでゆっくりと食べるのがロコっぽい。
そしてもちろん、ハワイ島で忘れてはいけないのがコーヒー。
本場で頂くコナコーヒー。強いコクと酸味が特長。
バリスタが丁寧に淹れる一杯は、もちろん「コナコーヒー」だ。席はすべてパノラマビューなので、景色を眺めながら淹れたてのコナコーヒーを楽しむのは最高の贅沢だ。
手前が「ピコ コーヒー+バー」。絶景を望みながら堪能する朝食とコーヒーに朝からついつい長居してしまう。
そして、メインダイニングとなる「メリディア」では、熟成された赤身肉を使った「ソロミージョ(サーロインステーキ)」(46ドル)を必ず味わいたい。シェフ曰く「近くの牧場で育った牛」とのこと。
ハワイ島のブランド牛肉は、ハワイ島の別名であるビッグアイランドをその名に冠し、「ビックアイランド・ビーフ」と呼ばれる。
つまりはハワイ牛だ。臭みがなく、肉本来の味が濃厚で、コナコーヒーを使ったデミグラスソースが絶妙に絡んで、日本のサシが入ったステーキとはまた違う美味しさ。
 

時差ボケも吹っ飛ばすヘブンリーベッドが誘う極上の眠り

そして、ウェスティンと言えば、快適な睡眠に並々ならぬ力を入れていることで有名。ベッドはもちろん、ウェスティンが独自に開発した「ヘブンリーベッド」。
写真はツインルームで、部屋の広さは約60㎡前後。大人2名、子供2名でも十分な広さ。(宿泊244ドル〜)
すべての部屋のベッドがキング、もしくはクイーンサイズで余裕もたっぷり。「雲の上の寝心地」のお陰もあり、時差ボケもなくぐっすりと睡眠が取れるだろう。
あまりの心地良さに、ウェスティンの通販サイトで「ヘブンリーベッド」を検索して購入する人も多いというから“一睡”の価値ありだ。
 

姉妹ホテル「マウナ ケア ビーチ ホテル」のビーチでマンタと出合う

冒頭に述べた通り、「マウナケアリゾート」には、「ウェスティン ハプナ ビーチ リゾート」と「マウナ ケア ビーチ ホテル」が存在し、それぞれの宿泊客は夕刻から運行されるシャトルバスでふたつのホテル間を往来できる。
「この特別な場所に最高のホテルを建てる」とロックフェラー氏が決心し、実際に手掛けたホテルだ。
ふたつのホテル間の所要時間はシャトルバスで10分程度。リラックスできるがウェルネスも標榜し、アクティブさを併せもつ「ウェスティン ハプナ ビーチ リゾート」に対して、「マウナ ケア ビーチ ホテル」には、さらにゆったりとした時間が流れる。大人というより紳士淑女のためのホテルという雰囲気だ。
ロックフェラー氏が魅了された三日月型の白い砂浜「カウナオア・ビーチ」は、今もこのホテルの象徴だ。
船で何時間もかけてポイントへ行かずとも、波が穏やかな入り江のビーチで、静かな波音をBGMにマンタを待つ。
そして、夜になると、美しいホテルのビーチで、目の前を泳ぐ「マンタ」とほぼ毎日出合えるという。
部屋にはラナイ(ハワイのホテルでは大型のバルコニーをこう呼ぶことが多い)があり、ヤシの木と青い海というハワイらしい景色と風をどの部屋でも楽しめる。(宿泊725ドル〜)
「マウナ ケア ビーチ ホテル」には、オープンスペースの至る所にエスニックな雰囲気を漂わせる美術品を展示しており、中には文化財クラスのものも置かれているという。

これは、資産家であるロックフェラー氏が収集したものだ。アメリカ本土から見るとハワイは最もアジアに近い場所。そういった意味で、ロックフェラー氏はエスニックな雰囲気のする美術品を飾ったのだという。
アメニティは「ロクシタン」で統一されている。
この2つのホテルを有する「マウナケアリゾート」は日本語が話せるスタッフもおり、非常に手厚いサービスを受けることができる。しかも、日本人観光客が多いわけでもない。つまり、より静かな、より非日常な瞬間を味わえるということだ。
正月行ければベスト。そうでなくとも、近い将来ぜひ、足を運んでみてほしい。余分な気を遣う日常から解放される“何もしない贅沢”が、ここにはあるから。
 
[問い合わせ]
ウェスティン ハプナ ビーチ リゾート
0120-00-8686
www.westinhapunabeach.jp/
マウナ ケア ビーチ ホテル
0120-00-8686
http://jp.maunakeabeachhotel.com/
 
山本佳代子=撮影 笹林司=取材・文


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