余りある時間を有効に使えるのが、軽井沢暮らしの醍醐味
多拠点生活によって得られた身軽さと、拠点ごとに異なる暮らしの愉しみ。佐々木さんの場合、1カ月の半分を東京、残りの半分を福井と軽井沢に充てているというが、それぞれの役割は、どのように違うのだろうか。
「東京での生活はほぼ仕事がメイン。講演や取材対応など、他の拠点ではできない仕事を詰め込んでいますね。対して、福井は人との出会いを愉しむ場所。現地のNPOにかかわっていることもあり、東京では触れ合う機会がない職種や年齢層と交流できるんです」。
では軽井沢は佐々木さんにとって、どのような場所なのか。
「一言でいえば、時間を有効に使うための場所。たとえば集中して取り組む必要がある書籍の執筆は、軽井沢で行うようにしています。軽井沢では深い人付き合いも敢えて避けているので、時間の大半を自分のためだけに使えるんです」。
レベルの高いレストランや食料品店が点在する軽井沢では、生活の愉しみとして食が大きなウェイトを占めるというが、そこでも「時間」の使い方がポイントになるそうだ。
「仕事以外の時間は、ほとんど食に費やしているかもしれませんね(笑)。もともと料理をするのが好きなんですが、東京の忙しい生活では、凝った料理をする時間なんてとてもつくれない。その点、軽井沢なら地元で買った食材を使い、何時間もかかるような料理をじっくりと愉しめますから」。
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