いやコレ、本当の話。実際に洒落た大人こそ、いつも同じ服を着ていたのだ。でも、こだわりのある大人たちだけに、ついついワードローブからソレを手に取ってしまう理由が面白い。知れば、新しい視点で服と付き合えるはず。
秋冬のヘビロテアイテム、ニット。Tシャツのような感覚で使えるベージュか、気分が上がるターコイズブルーか……今回ご登場いただくお二方は、選ぶカラーこそ違えど、その溺愛ぶりはどちらも負けてなかった!
「フィグベル」のクルーネックニット
「フィグベル」デザイナー
東野英樹さん Age 41
若い頃から(自分のブランドで)作り続け、本人のワードローブでもずっと1軍として活躍。カラバリも揃える溺愛ぶりだ。東野さんにとってこのクルーネックのウールニットは、まるで無地のTシャツのように付き合ってきた存在。
「若い頃からずいぶんと服の嗜好が変わったけれど、これはずっと着ています。ラフな服と合わせても不思議と上品にまとまるし」。袖を通す頻度が高いのは淡いベージュ。同系色の軍パンと合わせればワントーンコーデで優しい雰囲気に。もちろんクルーネックのTシャツを合わせる感覚でのインナー使いはお手の物。万能万歳!
コイツもついつい
「パラブーツ」の靴革靴好きの東野さん。ヒモのないエラスティックシューズは、楽に履けるから登板回数が多い。
「RHC」のニット
「RHC ロンハーマン」アシスタントバイヤー
江口大輔さん Age 36 生粋のサーファーである江口さんにとって、カシミヤ100%のニットは思い入れのある一品。というのも「LAローカルには“海上がりはカシミヤニット”というスタイルの人がチラホラいるらしいんです。肌触りはもちろん、上質な素材のものを着ると気分がアガるというのも理由だとか」。
洋服で気分を盛り上げるという考え方に、ファッションを生業とする江口さんは改めて感銘を受けた。「だから、いろいろとニットは持ってますが、ついつい手に取るのは大好きな海を感じる褪せたターコイズブルーのこいつ」。デニムにもスラックスにも合わせてしまうほどの偏愛ぶりだ。
コイツもついつい
「ルーカ」のショーツジム使いが主だけど、長めの丈で夏場は街着にもしていた。ウエストが楽で、家でもついつい。
中野 理=写真 野村優歩=文 今野 壘=編集・文