“賢いバッグ”ってのは、ただ教科書どおりで無難なカバンのこと、ではない。ちょうどいい容量に使い勝手の良さなどの機能に加え、出かけること自体が待ち遠しくなるような存在感があるもの。それさえあれば、今週も我々の休日は必ず充実するのだ。
一見、デイリーなバッグたち。だけど、そこはかとなく漂う気品とクラス感。その理由は贅沢至極な上質レザーにアリ。
見慣れた形のバッグたちも、その質感によって新鮮味と特別感が上がっているのだ。
HOBO ホーボー
“素上げ”と呼ばれる原皮の風合いを活かしたカウスエードのウエストバッグ。自然にラウンドしたシンプルなフォルムが体にフィットするため、中身の荷物が多くてもスマートかつ快適でいられるのもありがたい。ナイロンもののチープなやつに躊躇していた諸君に激プッシュする。
DESTINY’S DIMENSION デスティニーズディメンション
肉厚かつ“くったり”とした、シボの美しいヨーロッパ産カウレザーを使ったトート。トップ両端のスナップボタンの開閉でフォルムと容量が変えられるので、荷物の量と着こなしに合わせて使い分けたい。
P.I.D ピー・アイ・ディー
カジュアルなサコッシュも、素材がレザーになると一気に高級感漂うルックスに。肉厚でオイルをたっぷり含んだカウレザーは季節感も十分。秋冬にはコートの内側に斜め掛けしてもサマになる。
CREEZAN クリーザン
ノーブルなオークカラーのシュリンクレザー製ショルダーバッグは、別売りのインナーボックスを取り付けることでカメラバッグとしても使える大きめの設計。職人の手仕事による丁寧な鞣しが実感できる逸品。
EASTPAK イーストパック
定番ブランドが作るオーセンティックなデザインのウエストバッグを、ピンクのスエード素材で仕立てる遊び心が推奨理由。ロゴもパッチではなく型押しになっているので、ポップな色合いでもスッキリと大人っぽく使える。
PELLE MORBIDA ペッレ モルビダ
上品な光沢のカウレザーは、専用の機械にかけてシボ感を際立たせるなど、約40日もの時間をかけて作られているもの。2室の収納を設け使い勝手も良く、ネームタグとシグネチャーのホイッスルがいいアクセントに。
DA VINCI FARO ダヴィンチ ファーロ
上質なイタリア製のカウレザーは、鞣す工程で糸杉のエッセンシャルオイルを染み込ませた芳香仕様が面白さ。薄マチの端正なフォルムから立ちのぼる爽やかな香りが何とも心地良いのである。
芹澤信次=写真(人物) 竹内一将(STUH)=写真(静物) 石黒亮一=スタイリング yoboon(coccina)=ヘアメイク