秋登山には持っていたい防寒着。とはいえ、縛られすぎる必要はなし
山は平地と異なり、気候が変わりやすいもの。夏でもタイツやウィンドブレーカーなど、防寒着は初心者なら持っていたいアイテム。秋以降には忘れずに持っていくべきところだ。しかし、猪野さんにはもっと自由に着るものを選んだほうが登山は楽しくなるとの思いもあるとか。
「海外の山に登りに行ったとき、日本人以外はみんなびっくりするぐらいラフで自由な服装でした。アウトドアっぽくないというか。足元がサンダルの人や短パンTシャツの人も。山の状態にもよるけれど、ルールとマナーに縛られすぎるのは、楽しみを減らしてしまってもったいないと思います。天気や自分の体調や装備を考え、今できる最善のスタイルで楽しめばいいのかなって。だから、僕はタイツを履かないんです」。
カタチから入るのも、山登りを楽しむコツ!
デザインが秀逸なアイテムや、お気に入りの服を手に入れると、それだけで気分も盛り上がる。それは登山でも同じこと。
「どうしても雑誌やメディアが推奨する道具を揃えていないと山に登ってはいけない、と勘違いする人がますが、そんなことはない。『これは必要、これはいらない』と、登り始めると気づくことが多くあります。だからまずは自分の好きな道具を選んで登ってみてください」。
早くこのギアを使いたい! このウェアを着て山に行きたい! そんな形から入るのも、山登りという趣味を長く楽しむため秘訣なのかも。
いよいよ次回は実践編。猪野さんのアテンドで頂上を目指す!
澤田聖司=撮影 金光輝子=文