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パンパンなバックパックとはおさらば!


続いては、登山に必要最低限な道具について。まずひとつめはザック。猪野氏はウェアと同様、ザ・ノース・フェイスをチョイス。エフピーハイブリ30(容量30L)というモデルはベスト型のショルダーハーネスが採用され、歩行中も安定感があり疲れにくい。
「登山中は荷物をパンパン入れているイメージがありますが、最近は軽量・省スペースのギアも多いので、日帰りなら詰め込む必要はありません。荷物は少なくて軽いほうが楽。このバックパックはロールトップ式なので、山によって荷物が多い場合、少ない場合にも調整できるのが便利です」。
 

出し入れの多い小物用に、サコッシュが便利


小さな道具こそ、必須なものが多い登山。「夏でも冬でも、15時までには下山するよう言われていますが、それくらい山は暗くなるのが早いです。だから日帰りでもヘッドライトはマストギア」と猪野さん。また、コンパスや地図などアナログなアイテムも持っておいたほうがいいそう。
「今はスマホのアプリが便利なので利用する人が多いですが、GPS機能を使うと電池の消耗が早い。そうなると充電器が必要になるので荷物も重くなってしまいます」。
タウンユースのアイテムとして存在感が高まるサコッシュ。ブヨ避けのハッカ油や手ぬぐいなど、取り出す回数の多いものを入れ、バックパックとは別に持つ。「このサコッシュを使いたい」なんて理由から登山を始めてみるのもアリだろう。
 

必携の雨具は、上下カラーを変えて“遊び心”を


見落とせない大事なギアと言えば雨具。体や服が濡れてしまうとパフォーマンスが落ちるだけでなく体温を下げる要因になるため、できるだけ雨を避けるのがベストだ。上下別に揃え、足元の濡れも防ぎたい。
「最近は、防水透湿性素材のゴアテックスを使ったシェルが定番ですね。でも、山で雨が降った場合は“できるだけ動かないように”と言われています。雨具の中がムレてしまうと汗で体が冷えて、せっかく雨を防いでも意味がなくなってしまう。早く登りたい、降りたい気持ちはわかりますが、グッとこらえるのも登山です」。
今回猪野さんが持っていた雨具は上下ともにモンベル。色は別にして遊び心をプラスした。
「個人的には、登山中のウェアも黒やシックな色が好き。万が一遭難してしまった場合に見つけてもらいやすくなるなどの理由から、派手な色を選ぶことが推奨されるのですが、実際は自分が好きな色を選ぶのが一番。それに、軽装でもいける山を選ぶことや雨が怪しかったら行かない、という選択をするのも大事ですね」。


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