買うよりも売るほうが難しい。ルールに基づいて思い切って売るべし
こういった視点で、買いたい会社の株をいくつか見つくろっておき、調子がいいタイミングで購入、調子が悪くなったら売却しながら、常に持ち株を入れ替えるのが王道だという。しかし、調子がいいかどうかはどうやったら見極められるのだろうか。
「一番簡単なのは、25日移動平均線(直近25日の株価を平均した値を線としてつなぎ合わせた指標)が上向いていたり、長期移動平均線を上回っているかどうか」と藤本さんは言う。
「上がっているときは高値だから、下がるまで待ってから買うという手法もありますが、個人的には“上がったら買う”“下がったら待つ”と良いと思います。上がっている株はみんな欲しいから上がっているわけで、そんな株が下がるのを待っていたら、結局は買えないことが多い。よく“押し目買いに押し目なし”なんて言われますよね」。
では、売るタイミングは? 株の世界では、買いよりも売りが難しいとはよく言われることだ。
「まず、利益確定の売りから。上がっているときは持ち続けましょう。上がっているのに売る必要はありません。売るのは、上昇が止まって5%下落してから。一番高値で売るのはかなり難しいですからね。それに、また上がるのではと思って持ち続けていたら、そのまま下がり続けることも多い。株はコツコツ上がってドカンと下がりますから」。
では、想像したくないのだが、損失が出てしまったときには、どのタイミングで売ればいいのだろうか?
「これもルールを決めておきます。例えば、購入価格から5%下回ったら売るとか、直近の安値を下回ったら売るとか。損切りをしたら、他に目をつけている株のなかから、調子がいいものを選んで購入。これの繰り返しです」
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