社長の人となりを知ることで投資する会社を決める
なるほど、って、7月3日時点で、東証マザーズに上場している会社は、257もある。一体どうやって選べばいいのか……。なにかヒントをください。
「例えば、アメリカで流行ったものを日本に取り入れる会社。日本は海外で成功したものを追いかけるので、ヒットする可能性があります。この経営手法は、タイムマシン経営と呼ばれていて、ソフトバンクが代表的です。個人的には、衰退産業のなかで新しい価値を生み出して、シェアを高めている企業なども注目しています」。
これらの企業は、経済メディアをチェックすることで情報を収集できる。しかし、それだけでは、マネークエストの旅で勝ち残ることはできない。藤本さんは、「重要なのは、人」だという。
「仕事で取引先の企業を見極める気持ちになればいいのです。取引先を決めるとき、財務状況が健全なのは最低限の条件。社長の経営方針や考え方などにも納得できなければ、お付き合いはできません」。
さらに藤本さんは続ける。
「株も同じ。社長の生の声で業務内容や成長性を聞くことは、とても勉強になるし、大きな判断材料になります。私もラジオ NIKKEIで企業のトップとの対談番組をやっていますが、そういった番組やインタビュー記事などから情報収集するといいでしょう」。
この際、基準にしたいのが、「社長の話の内容を理解できるかどうか」だという。
「昔から株では、『分からないものには投資をしない』という格言があります。理解できないなら、そこの株には手を出さないほうが無難です」。
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