子供たちの創意工夫マインドを伸ばす。親子一緒に遊べる点も◎
ここらへんも、「トイオ」の“使い方”で、結構重要なポイントなのかな、と思った。大人としては、つい『ゲズンロイドの作り方』に記載されているとおりに遊ばせたくなるかもしれないが、冒頭にも書いたとおり、「トイオ」のコンセプトは、どちらかといえば、手を動かして“モノを創る”楽しみが基本。自分の想像力を働かせて楽しんでいるようなら、何をしたって“正解”であるべきだろう。
むしろ、最終的には『ゲズンロイドの作り方』を逸脱し、自分で勝手に創った工作と「トイオ」を組み合わせて、思いがけない“遊び”を始めるようになったら、それが作者の“思うツボ”であるはず。これは、現在発売されている、もうひとつのタイトルである「トイオ・コレクション」でも、おそらく同様。複雑な工作を必要とせず「トイオ」の多様な遊び方が体験できる入門編のような存在だが、こちらも、きっと慣れてきたら自分なりのオリジナルな“遊び”が創出できる余地があるのだろう。
短い時間だったが、子供たちと一緒に遊んでみた感想は「とにかく面白い!」の一言に尽きる。なにより、大人と子供で一緒に楽しめるだけでなく、大人の「子供よりは上手に工作ができる」と、子供の「自由な発想で遊べる」、というふたつの良いところをバランスよく発揮しあえるプラットフォームとなっている点に魅力を感じた。今回は小学校低学年&幼稚園生と一緒に遊んだのだが、おそらく小学校高学年くらいまでは、親子で一緒に楽しく遊ぶことができそう。
親子で過ごす時間を増やしたい、我が子と一緒に楽しめる“趣味”がほしい、と思っているお父さんには、ぜひチェックしてほしいガジェットである。
文=石井創郎