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主夫を選んだ理由は「将来への投資」と「子供との時間」

勝間さんは、主夫を仕方なくやっているわけでも、やらされているわけでもない。勝間さんのブログには、子供たちとの日常が綴られている。それを読むと、勝間さんが楽しんで子育てしていることがよくわかるのだ。
しかし、結婚当初は少し違った。勝間さんいわく、当時は「良いところをするだけの“エセ”イクメンだった」という。

「結婚の翌年にすぐ長男が生まれたのですが、当初は子育てや家事はほとんど妻がやっていました。僕が子育てに関わるのは、おむつを替えたり、たまに夕食を作ったり、土日にベビーカーを押して公園に行ったりする程度でした」(勝間さん、以下同)。
後から勝間さんが妻に聞いたところでは、初めての育児だったこともあり、当時はそんな夫に不満だったという。
「あなたは本当に大変なことを全然やってくれない、育児も家事も結局、全部私じゃない?と。僕もたまに夜中にミルクを作ってあげていたんですが、妻にすれば『私はあなたの3倍起きている』という感じだったようです」。
妻のイラ立ちの背景にあったのは、産休からの復職後に直面した会社での現実だ。当時の妻の勤務先はICT系の大手企業。もともと夫妻は、同姓の評論家・勝間和代さんが主宰するセミナーで知り合った。
ところが、復職すると、時短だったために任されるのは雑務ばかりで、高いモチベーションで取り組めるような仕事はアサインされない。時短でもきちんと仕事している自負があったが、評価は低い。思い描いていた理想のキャリアと現実とのギャップに思い悩むこととなった。
「妻にはフルタイムに戻りたい気持ちがありました。でも、夫婦がともにフルタイムで働くなら、時間を効率的に使うようにしようと。そこで妻と話し合い、子育てや家事をこういうふうにやっていこうと決めました」
勝間さんが育児・家事に積極的に取り組み始めたのはそれからだ。そのときに、勤務先ももう少し時間の融通がきく会社に変えた。


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