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2018.04.12

成熟したクルマ社会の北米で人気のモデル、日本で買うとしたらどれ?

今でこそ中国市場にその座を譲ってはいるが、北米はかつて世界一の自動車マーケットだった。とはいえ、郊外では公共交通機関が発達しておらず、国土も広大ゆえいまだにクルマは生活の必需品。そのため、各メーカーにとって重要なマーケットであることに変わりはない。
ならば、クルマとライフスタイルが密接に関わり合う北米で、今好まれているクルマとは? その答え、何気に気になるのではないか。そこで、日本で買える北米の人気車種をピックアップしてみた。
 

国内では2017年度で売り上げ過去最高を記録!
ジープ「グランドチェロキー」


自国内だけでなく、世界的に好調な売り上げをマークしているジープ。軍用車を出自とするオフローダー専門メーカーとして、SUVにおいては小型からラグジュアリーなモデルまで多才なラインナップを揃える。日本においては2017年度の売り上げで過去最高記録を達成。悪路に強い走行性能やほかにはない魅力的なデザインなど、人気の理由は多々あるが、何より“ジープ”というブランド力が好調な業績を支えている。他者と比較せず指名買いする大人が多い事実が、それを物語っている。

ラグジュアリーなオフローダー

上の写真は、本格オフロード性能を追求したSUVのみをラインナップするジープブランドのフラッグシップモデル。オフローダーでありながら、車内はレザーや木目があしらわれ非常にラグジュアリー。ソフトな乗り心地で快適性という武器も併せ持つ。長距離移動が多い北米市場で支持率が高いだけに、ロングドライブ性能も優秀だ。499万円~。
 

スバルのクルマ哲学が北米ファンをも魅了する
スバル「レガシィ アウトバック」


4WD性能をはじめとするスポーツ性、安全デバイス「アイサイト」、使いやすい車内設計など、「スバルらしさ」が北米で大いにウケて不動の人気モデルとなったクロスオーバーワゴン。特に高性能な4WD機能は北米でも有名で、インプレッサとともにスバルの好調を支える、主力モデルとなっている。324万9400円〜。

年々、販売台数は右肩上がり!


ここ10年近く、右肩上がりで販売台数を伸ばし続けているスバル。10年ほど前は1%だった北米でのシェア率は現在約4%まで拡大。ほかの日本車同様、安全性、信頼性が高いだけでなく、4WD性能の高さが浸透しているため、シーンを問わず、日々クルマを使用する北米の人たちにマッチする点も評価されている。
 

小型SUVは日本と異なる視点で人気集中
日産「エクストレイル」


2016年から2年連続で、北米市場での日産最量販車となっているエクストレイル(北米ではローグという車名で販売)。コストパフォーマンスが高いといった日本車の美点が味わえるSUVとして愛されている。日本ではアクティブに使われるイメージが強いが、北米では便利な移動手段としての評価が高い。219万7800円〜。

北米における日産のイメージとは


日本では発売されていないモデルを多数投入している日産。特にピックアップトラックのタイタン、ナバラ、またライトトラック(SUV)も順調に台数を伸ばし、2016年度は過去最高の販売台数を達成。日本ではEV車や自動運転支援技術が取り沙汰されることが多いが、北米ではトラックやSUVなどの評価が非常に高いのだ。
 

北米人気のワケはサービスにまでいたる日本精神
レクサス「NX」


北米における日本車のポジションを大きく向上させたレクサスのミディアムサイズSUV。個性的なデザインも広く受け入れられ、使いやすさ、品質、そして安全性で人気を集めている。また、現地ディーラーで受ける「おもてなし」精神の最上級のサービスも、北米では高評価につながっているのだ。497万2000円〜。

信頼度ランキングでは7年連続首位!


2017年上半期、北米での売り上げを約10%伸ばしたレクサス。トヨタの高級ブランドとして、1989年から販売され、認知度は非常に高く、アメリカ調査会社の信頼度ランキングでは7年連続で首位を獲得中と、「日本車=高品質」のイメージを象徴する存在に。プレミアムブランドではメルセデス・ベンツやBMWに次ぐ人気ぶりだ。
 

日本以上に話題をさらったシビックシリーズ
ホンダ「シビック」


日本と北米での人気が異なる代表的な存在。北米ではホンダの代名詞となっているほどの人気車で日本ではセダン、ハッチバックが販売されている。セダンの需要が多いアメリカでは長年鉄板モデルとして親しまれ、現在もホンダの販売台数の約20%をシビックが占めている。264万320円〜。

北米で最も成功したSUVの代表作


20年以上のロングセラーとなっているCR-V。北米の全モデル中5位に入るほどの人気ぶりだが、現在日本では未発売。しかし、今年から再販売がスタートするという、うれしいニュースが届けられている。トヨタのレクサス同様、ホンダも北米市場に向けてアキュラという高級ブランドを1986年に設立し、長い時間をかけてブランドを浸透させてきた。
 

名だたるメーカーを抑えプレミアムブランド人気No.1に
メルセデス・ベンツ「Eクラス」


長年北米での人気No.1プレミアムブランドだったBMWからその座を奪い取ったメルセデス・ベンツ。その立役者が王道セダンのEクラス。世界最高水準といわれる安全性能に加え、高級な内装などが北米の富裕層から支持されている。また高速巡航性能の高さもEクラス人気を支えている点といえるだろう。694万円〜。

販売台数トップは日本では見かけないフルサイズSUV


プレミアムブランドのなかでは販売台数トップを走る、メルセデス・ベンツ。SUVが主力となる市場だけに最上位のGLSなど、日本ではあまり見かけないモデルの人気が高い。信頼度では日本勢に軍配が上がるため、販売台数は差をつけられているが、今後はピックアップのXクラスや新型Gクラスで巻き返しが図られるはずだ。
 

普段使いのクルマとして抜群の人気!
トヨタ「ハイラックス」


現在、日本で唯一買えるピックアップトラック。DIYやアウトドアがライフスタイルの一部として定着している北米では、その資材や荷物を運ぶのに重宝されてきた。2枚ドアモデルも用意されているが、日本では4ドアモデルのみの販売。ライバルはアメリカ人気No.1のピックアップトラック、フォードのFシリーズだ。326万7000円〜。

実は北米モデルが逆輸入されるパターンも


トヨタの人気ぶりは北米市場でも盤石。小型モデルからピックアップトラックまで隙がなく、販売台数は輸入車では4位(2017年)。北米専用モデルは日本でも需要が高く、特にFJクルーザーは、先に北米で人気に火がつき、日本に逆輸入されたまれなモデル。今年で生産が終了するが、後継車を既に開発中だ。
 
北米で人気のクルマが日本でも買いかと問われると、文化や環境の違いもあって一概には言えない。ただ、休日をアクティブに過ごす大人たちが増えてきた昨今。信頼性や燃費、力強さにおいて出色の性能を誇るこれらのモデルは、選択肢のひとつとして有益かもしれない。
 
郡 大二郎=写真


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