カラダはひとつなのに、ウィットに富んだプリントTは何枚あっても足りない。だから今年もイカしたTシャツとの出会いがないか、キョロキョロしているオッサン諸君。ありますよ、ココに。今後レア化マストな、秀逸なアイテムが。
問題。この名前とナンバーの意味はなんでしょう
現在世界王者が10人を超えるという日本は、なかなかのボクシング大国といっていいだろう。といっても、さすがにこれがわかる人は少ないのでは。
ベースボールTのようなデザインの背番号と名前は、それぞれ往年のチャンピオンたちの生年と名前を表している。手掛けたのは、100年以上にわたりボクシングギアを作ってきたエバーラストと聞いて納得だ。
上から、モハメド・アリのキャリアに初黒星をつけた「スモーキン・ジョー」ことジョー・フレージャー。’80年代に3階級を制覇したスーパースター、フリオ・セサール・チャベス。ヘビー級史上唯一無敗で引退したロッキー・マルシアノだ……って難しいよ! 今後は日本人チャンプのシリーズも出してほしいな〜。
江戸時代の名画が伝える今の日本
葛飾北斎の浮世絵シリーズ、「富嶽三十六景」。なかでもビッグウェーブ越しに富士山が覗く「神奈川沖浪裏」はあまりにも有名だ。アート、ファッションなど多くの分野でパロディを生んだこの絵をモチーフに、浅草寺や東京タワーを配し今の日本を表現したこのTシャツ。サーフ&アメリカンカルチャーを服で伝えるキャル・オー・ラインと、コラボ巧者のピルグリムによる一枚だ。
フロントの“PSS”の東洋的フォントデザインもナイス。海外の美術界で絶賛される北斎のように、このTシャツも海外の方々に大ウケしそう。
ミッキーの素足を本邦初公開!?
まさか、おみ足が拝めるとは。テレビや映画でいろんなことに挑戦するアクティブなミッキーマウスが、このたび赤い吊りズボンと黄色い靴を脱いで、サーフトランクス&裸足になっているのだ。しかもその下には堂々と「SURF」の文字が入っている。
放っておけないこのグラフィックを手掛けたのは、ゴリラタコスという日本のブランド。海と街をこよなく愛するデザイナーが「自分の着たい」を、身幅のゆったりした今どきのボディで見事に実現してくれた。事情ツウいわく、ヴィンテージでもなかなか見かけないというレアな姿は、コレクターでなくともグッとくるな。
中村利和(BOIL)=写真 松田有記=スタイリング