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2018.03.04

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新築住宅の内覧会での”あら探し”は、やってはいけない?


「不動産の噂の真相」を最初から読む
不動産の噂の真相Vol.14
オーシャンズ世代にとって“避けては通れない未来”のひとつに、「住まいをどうするのか」というテーマがある。結婚し、子どもが生まれ、やがて巣立っていく――そんな人生の物語をつむぐ舞台=住まいについて、実は私たちはそこまで深い知識を持っていない。なんとなく周りの意見やメディアの見出しやウワサ話に踊らされてはいないだろうか。この連載では、元SUUMO新築マンション編集長が、世の中に出回っている“不動産のウワサ”について徹底検証。信じるも信じないも、あなた次第です。

青田売りの多い新築マンションは、内覧会まで実物を見ることができない

3月といえば世間一般に年度替わりの時期だが、不動産業界でもこの時期に決算を迎える企業は多い。不動産会社や住宅会社では、販売する土地や建物の売上は、売買契約を結ぶだけでなく買主に物件を「引き渡し」して初めて計上されるため、3月は販売物件の引き渡しが多い時期だ。そして、新築マンションや建売住宅においては引き渡し直前に行われる「内覧会」が多いシーズンでもある。
新築住宅は建物が完成する前に販売される、いわゆる「青田売り」物件が多く、その場合、購入者にとっては内覧会が買った商品の実物を初めて見られる機会となる。内覧会の主目的は住戸の仕上がり状態の確認であり、もしもキズや汚れ、不具合が見つかれば、補修してから引き渡される。このため、購入者としてはこの機会を逃してはなるまいと、買った住戸の”あら探し”に没頭してしまう人も少なくない。なかには住宅のプロに同行してもらい、専門の器具や装置なども使ってチェックする人もいるほどだ。
一方で、前述したように内覧会は、購入者にとって待ち焦がれた新居の実物と初めて対面する場でもある。住宅は住んでからが大事なのは間違いないが、気持ちの盛り上がりで言えば、内覧会は住宅購入のクライマックスのひとつと言っていいだろう。マイホームを買うなんて人生でそう何度も経験できることではないので、せっかくのワクワクする気分を存分に味わえる千載一遇のチャンスでもある。
ただ、買った家を隈なくチェックした結果、キズや不具合を見つけてしまうと、高揚した気分が一気に冷めてしまうこともある。いくら補修してキズが目立たなくなっても、実際にはキズがあることには違いない。筆者も経験があるが、新築を買ったからこそ、どんなに些細なキズでも「キズあり」という事実にモヤモヤした気持ちが残ってしまうのだ。


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