グレーはメンズカジュアルの定番であり扱いやすいカラーである。特に杢グレーは、どこか味のある表情がグッとくる。それをよ〜く心得た大人たちにたまらないブランドが登場した。
「モクティー」のソックス、Tシャツ、スウェットパンツ
「杢グレー」とは何か。濃度の異なる複数の綿を混ぜ合わせて作ったグレーの糸のことである。その色みはさまざまだが、50年前に作られた国内初の杢糸が、今も「日本のグレーの基準」だと知る人は少ない。
その杢糸とは、大阪に本社を置く1887年創業の老舗テキスタイルメーカー、新内外綿の「GR7」である。国内の多くのブランドは、杢グレーのアイテムを作るときにまずこの「GR7」を使うという。その新内外綿が130年間培った技術と経験を活かし、ついにオリジナルブランドを始動。その名は「mocT(モクティー)」。
ミドルウェイトのポケT、吊り編み機で編んだ裏毛のスウェットパンツ、ソックス、アンダーウェアなどの多彩なアイテムを、すべて「GR7」のグレー1色で用意する。製品はグレーだが、白黒はっきりした素性を持つこのブランド。「杢グレー」が好きならば、絶対に見逃してはならない。
杢グレーにここまでこだわったブランド、そうは見ないでしょ? しかもそれが、日本中の数あるグレーアイテムの基準となっている老舗と聞けば、心がグラつかないわけがない。