第一印象は個性的、話をしてみると実は知的で理性的。そんな振れ幅の大きさがある人には強い魅力を感じるものだ。家も、非日常的でユニークな見た目と合理性のギャップが、全体の魅力を高めることがある。
家は四角という概念を覆すドームハウス
ログハウスから始まり、その国内シェアで6割以上を占める住宅ブランド、BESSが創業間もない1989年、2番目のシリーズとして送り出した「BESS DOME」。名前のとおり丸いドーム型の家で、“家は四角いもの”という固定概念を覆す球体の姿が強いインパクトを放つ。住む人を選びそうな個性的な外観ながら、発売から30年近く経った現在も変わらない人気を誇るシリーズで、遊びごころ溢れるBESSのブランドイメージを象徴する存在だ。
多面体で丸くした家は、どんな理想もかなえるドリームハウスとなるか?
室内に一歩足を踏み入れると、未体験の空間に驚きの声があがる。外観からは想像できない縦横無尽に広がる大空間。2階は中央にそびえる一本の柱に梁を加えることで、ライフスタイルに応じて間取りを自由につくれる。
そしてふんだんに使われた無垢の木が放つ温もりある居住空間。BESSが大切にする、暮らす人の夢や創造力を刺激するという点でも、「BESS DOME」は頭ひとつ抜けているのだ。
球体の構造的な合理性は、既に実証済み。卵の殻は外から受ける力を分散させる理にかなった形態であるし、ドーム建築は風や地震にも強く、南極のような極限環境下でも採用されてきた。
「BESS DOME」は、アメリカの建築家であり思想家のバックミンスター・フラー博士が1947年に完成させた「ジオデシックドーム理論」をベースに、圧力を分散させる三角形を連続させることでドームをつくっている。それをオリジナルの木製フレームとコネクターによって強固な球体に組み上げているのだ。
合理性の追求から生まれたユニークな形。その結果としての居心地の良さ。見た目とのギャップが連れてくる異次元の魅力を、「BESS DOME」は持っている。
「ドーム空間の家なんて実物を見ないと想像できない!」。ということなら、ウェブサイトから近くの展示場を探して訪れてみよう。全国に広がる
BESSの展示場は現在42カ所。どこも事前予約は不要で、受け付け後は案内人もつかずにさまざまなタイプを自由に見て回れるから、アナタなりの“ドームライフ”がイメージできるはずだ。
[問い合わせ]BESS(ベス)03-3462-7000山本 大=写真 星 光彦=スタイリング 加藤 純=文