一朝一夕でいい男になれないように、お酒も深みを帯びるには相応の時間が必要となる。ゆっくりと年月を重ねた味わいは官能的といえるだろう。……が、じつは今のテクノロジーをもってすれば、”相応の時間”を一足飛びにすることもできるらしい。
そんなタイムマシン的なデバイスの名は「Sonic Decanter」。いつものお酒を熟成酒のような味わいへと昇華してくれるという。一体どんなものなのだろうか?
じつはこちらはクラウドファンディング「MAKUAKE」で支援率600%を達成した注目株。超音波によってワインやウィスキー、日本酒までを数分で長期熟成させたような味と香りにしてくれる、ワインクーラーのような形状をしたデバイスだ。
その仕組みをワインを例にお伝えしよう。ワインはそのポテンシャルを引き出すため、ボトルからデキャンタに移し替えることで空気に触れさせ、若いワインに熟成したに近い効果を与える。一方、「Sonic Decanter」のアプローチは全く逆。超音波の振動で細かい気泡を発生させ、ワインを攪拌。これで酸素を”抜く”効果を実現し、味・舌触り・香りを格段によくしてくれるという。
ワインに限っていえば、このデキャンティングは劣化を促すとして疑問視する声もあったらしい。そこで科学的なアプローチで今回の技術に辿り着いたのだそう。……といっても、本当に? と疑ってしまうが、その効果は日本バーテンダー協会所属のプロも認めるものらしい。「ここまで味と香り、舌触りまでもがよくなるとは思わなかった」「本当に同じボトルのお酒なのか疑うほど」とまで語っているのだから、期待してみたくなる。
しかも使用できるお酒は、ワイン、ウイスキー、日本酒までと幅広い。いずれもお酒のボトルをセットしてスイッチオン。5~20分ほどの利用で、角の立ったウイスキーは丸くなり、キツめの日本酒の口当たりはまろやかになってくれる。
記念日に買った1本を、ちょっと早く飲んでみたい。そんなときに試してみたい製品である。なによりいつもの一杯がわずかな時間で極上に早変わりするとなれば、これは注目せざるをえない。手軽なタイムスリップ、試してみますか?
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