時代を超越した名作の数々、長きにわたり紡がれてきた伝統に裏打ちされた技術力……。そんなところにやはり名門の凄さは感じられる。
ただ、確固たるポジションを築いてもなお飽くなき探究心や挑戦心を失わないところにこそ、名門たる所以があるんじゃないか。これらのアイテムから、それを実感させられる。
「モンブラン」の、“サイケデリックな”万年筆
ザ・ビートルズの名盤といえば、1967年発売の『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』。そのアルバムジャケットに写る4人のサイケデリックな衣装に由来する色を纏った、ド派手な万年筆が登場。
20世紀の偉大な人物への敬意を込めた、モンブラン「グレートキャラクターズ」シリーズの2017年モデルだ。マイクの形状を表現したキャップトップやミキシングテーブルのつまみを模した尻軸が音楽好きをニヤリとさせるが、極め付きはクリップ部分。なんとメンバー4人のヒゲがデザインされているのだ(笑)。万年筆としての精巧な仕上げはさすがのひと言。ビートルズファンも、モンブランファンも歓喜する1本である。
「エルメス」の“ストリート的”キャップ
いまひとつ帽子との距離感をつかみきれない40代男性にとって、アビエーターキャップはなかなか高嶺に咲いている。が、空の男的ロマンと、真冬の防寒をストリート的に仕上げくれそうな点から、“そろそろ”と野望を抱く人も少なくないと思う。
でも何を選べばいい? という矢先にエルメスで発見。今季のギフトコレクションにラインナップされていたのだ。マットブラックに染まるリアルムートンは上品でありながら、両サイドを折り返して頭頂で結べば、まるでニットキャップのようにも被れそう。高級感と取り入れやすさを併せ持つ究極が早速見つかった。もし贈られたら、相当うれしいぞ。
「リーバイス」の“最強”デニム
アメカジ好きのOC世代にとって特別な響きを持つ「501」が、スケートボーディングラインにも登場するという。このことは、スケーター以外にとっても朗報なのだ。
防水性・耐久性に優れたコーデュラナイロンと、伸縮性に優れたライクラをデニム地に混紡。ステッチの幅を狭めて強度をアップ。バックポケットの生地も2重にしてある。つまりいつも以上に丈夫で、しかもはき心地のいい「501」が誕生した、と捉えることもできるのだ。確かにスケボー用に製作されたものだが、万人が喜ぶという意味でも「最強」というわけ。
これらのアイテムを見れば、名門の持つ底知れない力を感じないわけにはいかない。既成概念にとらわれない、そのチャンレンジ精神に拍手!