「左脳を刺激する! オッサンIT化計画」を最初から読むちょっとした暇つぶしやストレス解消に最適な、スマートフォンのゲームアプリ。とはいえオッサンたるもの、イマドキのヤングがハマっているようなタイトルで遊ぶのは、ちょっと気が引けるはず。そこでオススメしたいのが、探してみると意外に多い、昭和の昔を感じさせる“復刻版”のゲームアプリだ。当時ハマった懐かしのゲームに興じ、暇つぶしを兼ねた、ひとときの現実逃避を愉しんでみてはいかが?
ビートたけしが監修した伝説の「クソゲー」がスマホで甦る
大ヒットしたタイトルとは一線を画す、かなりクセの強いゲームに対してつけられた、一種の勲章ともいえる「クソゲー」という呼び名。その中でも、いまだ伝説として語り継がれているのが、1986年に発売された「たけしの挑戦状」である。北野映画の登場人物にも通じる、どこか哀愁漂うバイオレンスなサラリーマンを主人公にした、シュールかつ理不尽なストーリー展開は、当時の子どもたちを「???」の渦に巻き込んだ。
そんな「たけしの挑戦状」が、スマホゲームとして奇跡の復活(
Android/
iOS、840円)。マイクを通してカラオケを歌わないとクリアできない「すなっくあぜみち」を含め、すべてのシーンが完璧に再現されているほか、課金により「むてきもーど」になるなど、スマホゲームならではの要素も加味されている。大人になった今プレイすれば、主人公の気持ちも理解できるのでは?
学生時代にドハマりした、懐かしの名機と再び対決!
オーシャンズ世代なら、学生時代に本業そっちのけでパチンコにハマり、バイト代の大半をつぎ込んでしまったなんて、恥ずかしくも懐かしい思い出を持つ人も少なくないはず。今ではホールで目にすることもない、80年代後期から90年代に活躍した名機で遊べるのが、この「平和パチンコ横丁」(
Android/
iOS、1080円)だ。
収録されているのは「ビッグシューター」「ホー助くんDX」「ゼロタイガー」の3機種。比較的安価に遊べた羽根モノの「ビッグシューター」や「ゼロタイガー」も当然懐かしいのだが、やはり注目は、当たればデカい権利モノの名作「ホー助くんDX」。ハズれたときの経済的ダメージも相当だった“ホー助”を、懐具合を気にせず思う存分楽しめるのは、かなりの快感。青春時代のように、たまには思いっきり時間を浪費してみるのもよいだろう。
テレビゲームの歴史を変えた名作シューティングをスマホ向けにアレンジ
1983年にアーケード版が登場し、瞬く間に世界中のゲーセン小僧たちをトリコにした、シューティングゲームの歴史的名作「ゼビウス」。流麗なグラフィックと3D視点を取り入れた画面構成は、当時まさに“新感覚”の刺激を与えてくれた。
そんな「ゼビウス」をスマートフォン向けにアレンジしたのが「ゼビウス【無料版】ガンプの謎はすべて解けた」(
Android/
iOS、無料)。タップとスライドだけで、コントローラーを使うのと変わらない、もしくはそれ以上の操作感を実現しており、当時の興奮をそのまま味わうことが可能になっている。スマホ版だけのオリジナルモードが用意されている点も魅力。広告表示がない有料版もあるので、より存分に遊びたい人は、そちらを購入するのがオススメだ。
昭和のチビッ子たちのステイタスだった、あのゲーム機で遊べちゃう!
ファミコン登場以前、子供はもちろん大人たちの間でも流行した、スタイリッシュな“持ち運べる”ゲーム機として歴史に名を残す、任天堂の「ゲーム&ウオッチ」シリーズ。その中でも、人気が高かった初期作品「ファイア(FIRE)」の雰囲気を再現しているのが、この「Fireman」(
Android、無料)である。
火災が発生したビルから飛び降りる人々をトランポリンで受け止め、救急車まで運ぶのがゲームの目的。シンプルな内容ながら、ハマり度はかなりのもの。スマホのサイズが「ゲーム&ウオッチ」に近いため、プレイするうちに、本物に触れているような感覚に陥ってしまうのではないだろうか? あの頃、なかなか「ゲーム&ウオッチ」を買ってもらえなかった人には、特にオススメしたい。
駄菓子屋の店先に並んでいた「アイツ」と感動の再開……
30代~40代のオッサンたちが、もっとも懐かしい「ゲーム機」として頭に思い浮かべるのが、駄菓子屋の店先に並んでいた「10円ゲーム」だろう。その中でも、特に名機として語り継がれている、10円玉をレバーで弾いてゴールまで導く「新幹線ゲーム」をスマホで忠実に再現したのが、この「新幹線ゲームⅡ」(
Android、無料)。盤面のデザインはもちろん、複数の10円玉を同時に弾くことでゴールに入る確率を高めるウラ技まで使えるなど、再現度はかなりなもの。暇つぶしにはもってこいのゲームだが、ハマりすぎて時間を忘れてしまう点には、マジで注意が必要だ!
有料版のタイトルも含まれているが、“あの頃”の思い出にドップリ浸ることができると思えば、いずれも安いもの。当時を知る、オッサン仲間たちと一緒に、昔話に花を咲かせながら遊んでみるのも、また一興ですよ!
文=石井懐郎