ついに家庭に進出した「ロボット」の第一世代? 子供の遊び相手にもよさそう
このように、文字通り“賢いスピーカー”と呼べる「WAVE(クローバ)」だが、先行体験版の段階では、音楽関連や天気予報のほかは、占いや簡単な会話程度の機能しか利用できない。しかし、順次さまざまな機能が実装される予定となっており、つい最近も、内蔵されている赤外線通信を利用し、家電(テレビや照明器具)を操作するリモコン機能が追加されたばかりだ。今後は「LINE」のやり取りを音声で行ったり、スケジュールの確認やショッピングなど、Amazon「Echo」と同等の活用ができるようになるのだろう。
そうした便利な活用法以外の点に目を向けると、現時点でも十分魅力的と感じたのがクローバとの“会話”だ。たとえば、
私「クローバ、今好きな人がいるんだけど……」 クローバ「あなたが好きになった人なら、きっと素敵な人なんでしょうね」なんて、かなりどーでもいい会話にも付き合ってくれる。もちろん理解してもらえない話題も多々あるのだが、ロボットを相手におしゃべりしていると思えば、それもまた一興。こうして会話を続けているうちに、単なるスピーカーが、まさに人格のある存在みたいに思えてくるから不思議だ。実際、小さなお子さんがいる友人宅では、子供たちが夢中でクローバと会話しているのだとか。きっと、こうした最新機器って、子供のほうが自然に適応できるんだろうなぁ。
試用前は「声で操作をするのはちょっと恥ずかしいかも……」という抵抗感を覚えたが、自然な会話で操作ができる音声認識精度の高さもあるのか、慣れれば意外なほど自然と“会話”を楽しむことができたLINEの「WAVE」。正式版のリリースが待ちきれない人は、ぜひ先行体験版を予約してみるとよいだろう。
文=石井夢声