今では季節を問わずいろんな食べ物が楽しめる。とはいえ、旨いひと皿を求めるならば、旬の食材が使われているかどうかは大切な要素になるだろう。それ、ファッションも同じ、というのが今回の「種カジ」のミソ。季節感を意識したアイテムを選びながら自分色に味付け。そんな調理法により、大人に“美味しい”コーディネイトの作り方を教えてもらった。
今月は動画もあり! 動いている種さんで、今回のスタイルをチェックしてみて!
「種カジのタネあかし」を最初から読む随分と暑くなってきた今日この頃だが、種さんはまだ早いと短パンには手を出さない。晩春から初夏にかけてはくのはこんなクロップトパンツだ。スラックスタイプだがリラックスパンツのようにも見える。それもこれも、腰回りにゆとりを持たせたツータック入りでテーパードのため。種さんが大好物と語るシルエットである。
トップには盛夏だとなかなか着られないニットTを。汗が気になるためインナーには白Tも取り入れている。ニットTが薄手だとインナーが透ける不安もあるが、それもありとは種さん。でも、合わせるものは慎重に。ニットの襟や裾から生地が覗かないサイズで、悪目立ちしないものを選ぶことが大切なのだとか。
プレーンな無地かと思いきや、背面にはハンガーループが。シンプルな格好のときに、こういうディテールが実はうれしい。カシミアによるとろとろな着心地も、今こそ楽しめる“旬の味”ということ。
どこかにサーフ感を取り入れ自分らしさを。そこで手にしたのがニクソンの超軽量サーフウォッチ「ザ・コンプ」だ。こちらは、24歳の神サーファー、ジョン・ジョン・フローレンスも着用するモデル。
カルチャー誌も種カジに大きく影響を与える要素。’90年代の雑誌『カット』は特に好きなようで、ブルース・ウェーバーが撮ったリバー・フェニックスのストーリーは涙物と話す。種さんのタンクトップ好きも、ルーツはココ?
ニットTは旬のピンクで、まさに旬の3段重ね!と思いきや、実は種さんの好きな色。ゆったりパンツやヴァンズも含めて、変わらず好きなものをどう着るかも大事という。旬のモノを自分の味付けでいただくのが、大切なのである。
[動く種市さんを見て、今回のスタイルを再チェック! ]PROFILE
たねいちあきら●1972年生まれ、東京下町出身。サーフィンを愛する海男。最新トピックスは、なんと長年勤めたビームスを退社。心機一転、フリーランスとしてブランドのコンサルティングやプロダクトのディレクションなどを手掛けていく。新たな旅立ちに胸踊る44歳。種カジのこぼれネタがポストされるインスタ(@taneichiakira)もチェック!
山本 大=写真