普段はそれほど身に着けないという人でさえ、つい欲しくなる。それもこれも、すべては夏のせい。でも、夏のアクセサリーとうまく付き合えればまだまだオッサンは輝ける! ただ、何でもいいってわけじゃない。オッサンが身につけるべき上質なアクセサリーたちをご紹介しよう。
CARTIER カルティエ
登場以来瞬く間に人気モデルとなった、釘をモチーフにした「ジュスト アン クル」。’70年代ニューヨークでデザインされ、自由を求めた当時のムードと現代の洗練を巧みに表現したK 18 W G のブレスレットは今春、カルティエのキャンペーンムービーでスケートボードを楽しむ男性の腕にも着けられていた。世界屈指のジュエラーの1本をカジュアルに。そんな提案をそのまま、我々のデニムスタイルで実践したい。
CHROME HEARTS クロムハーツ
武骨なものに惹かれた若かりし頃。当時その象徴だったブランドの繊細な一面を、シンプルでシルバーのさりげない存在感の新作リングで新たに知った。センターで回転するクロスモチーフが施されたビードは、ギミックと呼ぶべきか意匠と呼ぶべきか。ディテールの緻密さとはまた違う構造の繊細さに、これまでとは違うブランドの魅力を味わう。
TIFFANY & Co. ティファニーイニシャルの「T 」が連なった、アイコニックなシルバー製チェーンブレスレットは「ティファニーT 」コレクションから。その完成された造形美の前においては、スタイルなんて関係ない。Tシャツでもジャケットでも、Gジャンでも、何にでもフィットする不思議な魅力を持つ。だから、気付けばずっと着けている。言うなればそんな1本なのだ。
HERMÈS エルメスしなやかに鞣された幅2 ㎝ほどのカーフレザーに、乗馬用の鞍の鋲モチーフがアクセントになったメタルのフック。そして、それを留めるステッチワーク。ミニマムに徹したストイックなデザインには、確かな〝らしさ〞が滲み出る。素材に徹底的にこだわるメゾンだからこそ作れるブレスレットは、大人にこそ似合う逸品だ。
FRED フレッド世界的ジュエラーのアイテムをカスタムする楽しみはフレッドが教えてくれた。2016年、ブランド創設80周年を記念してリリースされた「8°0(エイト デグリー ゼロ)」のK18 YGバックルにブラウンのレザーケーブルをマッチアップ。夏の焼けた肌に映えるブレスレットは、バックルが持つ「永遠」という意味も納得の輝きを放つ。
アクセサリーを身につけるのは、威光を放ちたいためじゃない。あくまでさりげなくが、うまく付き合うコツ。それでも十分にサマになるから。世界に名だたるブランドだからこその、正しい楽しみ方なんだと思う。
渡辺修身=写真 菊池陽之介=スタイリング MASAYUKI(The VOICE)=ヘアメイク