2021.06.15
ANNIVERSARY

編集部の書庫で10年前にタイムスリップ。平山祐介が忘れられないオーシャンズの仕事とは

「プロとしてモデルをやっている以上、仕事に優劣など存在しない!」。

そう口を揃えるのは、オーシャンズ看板モデルのユースケこと平山祐介と、マーシーこと三浦理志だ。

これは、「オーシャンズでの仕事で、最もやりがいを感じたのは?」という編集部の問いに対するふたりの答えである。そうだろう、そうかもしれない。でも、ちょっと待て。もう一度聞いてみよう。

本当のことが聞きたいのよ、我々は

編集部 あのー、オーシャンズの仕事で、最もやりがいを感じた仕事は何だったでしょうか?

ユースケ だから、何度も言っているように、僕らはプロのモデルです。プロとしてお仕事を受けている以上、そこに優劣など存在しないんですよ。まったくおかしな質問をするもんだ。

編集部 ……。

マーシー 俺とユースケはプロフェッショナルなんですよ。仕事はすべて100%。

編集部 このやり取り、まだ続けます? 

ユースケマーシー え!? しつこい? スイマセン、じゃあやめます(笑)。

編集部 それでいいんです。ではユースケさんから! 印象に残っている仕事はなんですか?

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10年以上遡って、異色の企画のことを思い出す

ユースケ 俺は「モード連載」と呼ばれる企画です。しばらく定例みたいに呼んでいただいていて、本当に印象深い撮影がたくさんありました。

エンポリオ・アルマーニのストーリー。
エンポリオ・アルマーニのストーリー。「オーシャンズ」2010年11月号

編集部 エルメス、アルマーニ、ヴィトン、グッチ……。パリやミラノでコレクションを発表している、ハイブランドの最新作を紹介する連載ですね。

この撮影は九州で観光、いや、敢行したロケ。

ユースケ そう。ああいうモードな服を、いかに日本的に、日常的に見せていくか。それをオーシャンズではたくさんできたと思います。

編集部 若かりし頃、パリやミラノのランウェイを歩いてきたユースケさんだからこそ感じることかもしれませんね。

ユースケ はい、こういう企画に携われることは自分にとって特別な意味があったんです。

編集部 ちなみに、ユースケさんがパリやミラノで活動していた期間はどのくらいなんですか?

ユースケ 海外では16シーズン、コレクションに出演させていただきました。

編集部 16シーズンということは、つまり8年! 平山祐介は世界のブランドからそれだけ求められ続けてきた、というわけですね。

2013年2月号でルイ・ヴィトンを着たユースケさん。そして2020年9月、ルイ・ヴィトンが東京で開催したファションショーでは、ランウェイを歩いた。

ユースケ ありがたいことに。でもね、今でも日本で開催されるショーやイベントでは出演のお声がけをいただくので、正確には過去形ではなく、「求められ続けている」と現在進行形ですけどね(笑)。

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思い出に残っている3つの撮影

編集部 ユースケさんは「モード連載」という企画に、どんな気持ちで取り組んでいたんですか?

場所を書庫に移して、バックナンバーをペラペラ。

ユースケ 当時、30代半ばだった自分がそれまでのモデル人生の中で、それなりにこだわってきたファッションとまっすぐ向き合う企画でした。そういう意味ではチャレンジする要素が多かったですね。

編集部 フォトグラファーやスタイリストといったスタッフも毎回変えて、編集部としても挑戦を続けてきた企画です。

ユースケ そういうクリエイターさんたちとの仕事にはたくさんの刺激を受けましたね。現場では毎回、みなさんのクリエイティビティを肌で体感してきたというか。

細いところに挟まってみたり。「オーシャンズ」2013年2月号
小走りしてみたり。「オーシャンズ」2013年2月号
バランスとってみたり。「オーシャンズ」2013年2月号

編集部 スタッフのみなさんも毎回全力でしたから、“刺激的”な写真が多かったですよね。なかでも思い出に残っている撮影はなんですか?

ユースケ じゃあ、特に気に入っているものを順不同で言っていきますね!

①小人ユースケと「エルメス」

ユースケ まずはこの「エルメス」かな。

「オーシャンズ」2013年6月号

編集部 はいはい、これですね。

「オーシャンズ」2013年6月号
「オーシャンズ」2013年6月号

ユースケ これ、粒子のようにも見える背景の模様は、実は全部“僕”。僕の写真を背景に敷き詰めて1枚を構成しているんです。

編集部 これが6枚続きます。常軌を逸したストーリーです(笑)。

ユースケ フォトグラファー平郡政宏さんのアイデアだったんですが、彼のクリエーションは本当に面白い!

編集部 お次は?

②ピエロになったユースケと「ドルチェ&ガッバーナ」

ユースケ これも思い出深い。ブランドは「ドルチェ&ガッバーナ」。

編集部 ピエロなユースケ! 

「オーシャンズ」2013年3月号
「オーシャンズ」2013年3月号
「オーシャンズ」2013年3月号

ユースケ これはフォトグラファー川田有二さんとご一緒したものですね。舞台設定がユニーク。撮影現場も楽しかった記憶があります。

編集部 表情で演技してますね。今の俳優・平山祐介の片鱗が垣間見られます。

ユースケ この時の写真、スマホに入ってるもん、気に入っていて。

編集部 本当だ! 8年前の貴重な舞台裏。

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最後に「エルメス」再び!

ユースケ 最後は2012年9月号で「エルメス」をテーマにした撮影も記憶に残ってますね。玉川 竜さんに撮ってもらったストーリー。

「オーシャンズ 」2012年9月号の平山祐介
「オーシャンズ 」2012年9月号
「オーシャンズ 」2012年9月号の平山祐介
「オーシャンズ 」2012年9月号

編集部 絵画みたいですよね。洋服の質感と表情も相まって、鬼気迫るストーリー。

ユースケ 裏ストーリーは“assassin=暗殺者”でした。「モード連載」が始まった頃は俳優業はまだわずかでした。そんな自分にとって、モデルとして“演技”をする場所があることを、とてもありがたく思っていたんです。

編集部 だからこそ、ほかのどの企画よりも熱が入った、と。さて、ここまで聞き役だった三浦さん、最後にひと言!

ユースケ お、三浦。じゃあ、締めてくれ!

マーシー え、俺なの(笑)? じゃあ、ひと言だけ。ユースケは冗談抜きで、いつも高い意識を持って仕事に取り組んでいるので、同じモデルとして尊敬しています。ただ……。

ユースケ 「ただ」って何よ?

マーシー ただ、ユースケが本気で取り組んでいたのがこの「モード連載」だけということは、同じモデルとして残念。俺はプロなんで、やっぱり仕事に優劣をつけず……。

ユースケ こらこらこら(笑)!

編集部 本誌看板モデルのおふたり、最後はピリッと締めてくれてありがとうございました(笑)。では、次は三浦さんの番ですね。

マーシー はーい、よろしくお願いします!

 

安部 毅=取材・文

# 三浦理志# 創刊15周年# 平山祐介
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