スマホとSNSと、イイ写真 Vol.1
だれもがスマホで写真を撮れて、SNSにアップできる時代。満喫しているオッサン世代も少なくないハズ。デジタルフォトライフをさらに充実させるためのテクニック&マナーをご紹介。ちょっと耳の痛い話かもしれないけど、知っておいて損はありませんよ!
あなたがSNSに投稿した写真には「いいね!」が付いていますか?
お手軽に高画質な写真が撮れるスマホカメラと、その写真をフォロワーや友だちと気軽に共有できる「Twitter」「Facebook」「Instagram」「LINEグループ」といったSNSとの相乗効果で、「以前に比べて写真を撮ることが増えた」「デジカメを使っていた頃より楽しい」という人は少なくないことでしょう。がしかし、SNSに写真を投稿する際、気をつけたいのが“最低限のマナー”です。限られた仲間からの「いいね!」をもらっていい気になっているだけで、良識あるユーザーからは「あのオッサンの投稿ヤバいよね」と陰口をたたかれているかもしれません。
誰からもダメ出しを食らわなくなりつつある年齢だからこそ身につけたいスマホカメラにまつわるリテラシー&テクニックをお送りします。まずは基礎編として、最低限のSNS写真マナーを確認したいと思います。
「この世代のスマホ写真でありがちな残念例は、飲み会が盛り上がった勢いでSNSにアップしたどうしようもない写真です」と話すのは、個人ホームページ時代から活動を続け、SNS黎明期よりネットをウォッチし続けているブロガーのIzuminさん(Instagramのフォロワーは5000人超!)。
「本人は楽しいのかもしれないけど、酔ってるからだいたい絵面が汚いし、そもそもSNS上に自分の顔を出してほしくない人や、その場にいることを隠したい人もいるので、大人数の集まりほど投稿は慎重にしたいところです」
確かに、みんながみんな顔出しOKというわけではありませんもんね。さらに最近ではFacebookやInstagramの「タグ付け」機能で、下手すれば写真に映ってもないのに自分の名前をひも付けされるケースも増えてます。
「本人は良かれと思ってタグ付けしているんでしょうけど、人によっては迷惑。かといって各人に『SNSにアップしていい?』『タグ付けしていい?』と許可を得れば良いかといえばそうでもない。だって断りにくいですよね? なので何回か会って気心知れた関係でない限り、初対面の人や親しくない人をいきなりタグ付けするのは慎んだ方がよいと思います」
なるほど。初対面の人はよほど意気投合しない限りアップは御法度と。
「また、特に女性が写り込んでいる場合は、何の加工もせずアップするのは絶対避けた方がいいと思います。男性からすれば『十分可愛いじゃん!』と思っていても、当の女性にしてみれば『ヤバい!』と思っているケースが少なくないんです。しかも女性側から撮りなおしやレタッチをお願いするのもはばかられるので、これもよほど気心が知れた関係じゃない限りやめた方がいいですね」
とにかく酔っているときはその場でアップするのはやめ、翌朝まで寝かせて冷静になってから「投稿してもよいか」考えた方がよいのだそう。
「あと、町や電車の中で出くわした面白い人をネタ的に隠し撮りしたり、事件や事故のショッキングな絵を撮るのもやめましょう。例えば人身事故で電車が遅延しているなら、その旨を知らせる電光掲示板を撮影するのなら意義がありますけど、生々しい事故現場を撮影して公開する必要はないですからね」
他にも明らかに撮影禁止とされている著作物や飲食店、美術館、神社仏閣といったものを隠し撮り感覚でアップするのもお行儀が悪いのだとか。
「オッサン同士で『いいね!』しあってると感覚が麻痺してくると思うんですが、いまいちど自分のフォロワーや友だちから満遍なく支持されているかどうか確認して、偏った人からしか支持されていなければ投稿の内容をあらためた方がよいでしょう」
耳が痛い話かもしれませんが、“痛い人”にならないためにも、今まで投稿したSNS写真に問題がないかどうか総点検した方がよいかもしれませんね。
取材・文/熊山 准