やっぱりみんなデニムが好きだった。デニムの男100人特集! Vol.39
2021.04.15
LIFE STYLE

「誰かと話している時間」がFUN-TIMEの西島秀俊さんが、オーシャンズに話してくれたこと

現在公開中の劇場版『奥様は、取り扱い注意』に出演している俳優・西島秀俊さんにインタビュー!

西島さんが普段から大事にしているFUN-TIMEは、ごくごく身近なことだった。

 

久しぶりの海釣りで夢は広がる

俳優・西島秀俊の仕事にもつながるFUN-TIME「老若男女、業種を問わず、話をすることが至福」

「うーん。何ですかね、FUN-TIME……」。映画のイベントをその日の午後に控えた朝。撮影を済ませ、インタビューの企画主旨を聞き終えると、西島は冒頭の言葉を発し、黙考する。

「そう言えば去年、休日に家族で海釣りに行ったのですが、それがすごく楽しくて……と言っても、堤防で糸を垂らしていただけですけどね」。

釣果をたずねると「これくらいのカサゴが3匹(笑)」と、右手の親指と人差し指で小さく輪っかを作るようにして、いかにそのカサゴが小ぶりだったかを、おどけながら伝えてくれた。そして釣ったあとにも話の続きがある。

「家族がどうしても食べたいというので煮魚にしました。包丁で捌くほど大きくないので、ハサミで切って。もはや理科の実験みたいで……(笑)。とにかく家族が喜んでくれたので良かったです。

楽しかったので、コロナ禍が落ち着いてチャンスがあれば、まずは初心者セットを購入して再度チャレンジしたいです。いつか船に乗って大物を釣りあげるようになれたらとも思います」。

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煮付けの話から、普段料理をするのかが気になり聞いてみると、ステイホーム期間中はいかに卵焼きが上手に焼けるか練習をしたとのこと。得意料理については「そういうのはないです」と、苦笑交じりに謙遜する。

その流れで、ごく日常のFUN-TIMEについて再度聞くと、「うーん、そうですねえ……」と、ここでもまた腕組みをしながら少し困ったような表情で考え込む。本人曰く、そういう時間はあるが、いつも無意識に過ごしていることが多いのでパッとは出てこないそう。

頭の中にいくつか候補が浮かんでいるのか逡巡すること数十秒。

「些細なことですが、仕事を終えて帰宅したあとに、酒やコーヒーなどを片手に、家族と何げない話をすることが意外とのんびりしているというか、ホッとしている瞬間なのかもしれないです」。

こう話した直後に「今気付いたのですが……」と前置きをしつつ、自身のFUN-TIMEについて改めて語り始めた。

「誰かと話している時間が自分にとってのFUN-TIMEかな。ひとりでいると仕事のことばかり考えてしまって心が休まらないので、仕事以外の違う世界のことを知りたいと思うんです。例えば家族が、今日どこで何をしたとか、仕事と関係ない話をすることが息抜きというか、趣味になっている気がします」。

俳優という職業は、一時的ではあるが誰かの人生を歩む仕事。そういった意味で、日常の営みを含めてあらゆる経験が糧になる。話を聞くという趣味が、仕事に与える影響は……。

「それは十分にあると思います。ただ俳優うんぬんというよりも、それ以前に人の話を聞くことが好きで。例えば仕事で何かの役を演じるのが決まったとき、いつもその職業の方に話を聞いていて。

これは役作りを言い訳に、私が話を聞きたいだけという(笑)。そこには仕事に従事する人ならではの想いやこだわりがある。俳優として演じるためにリアルな言葉が大事であるのと同じくらい、私にとって人の話を聞くということは重要なんです。

ちょっと仕事と趣味が逆転していますが……(笑)。とにかくその時間が心地良くて」。

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綾瀬はるかさんとの3年ぶりの共演。アクションシーンも息はぴったり

ちょうど出演している劇場版 『奥様は、取り扱い注意』が公開中である。話を聞くことが好きな西島だが、相手役の綾瀬はるかさんとは以心伝心、話を聞かずともわかり合えた。

「『奥様は、取り扱い注意』のドラマシリーズ以来3年ぶりの共演でしたが、綾瀬さんとのやり取りもスムーズで、自分自身もブランクを感じることなく、伊佐山勇輝という役柄に自然と入ることができました」。

撮影は終始順調に進んだそうだが、唯一アクションシーンだけは苦労したそうだ。

「ひとりのシーンですら、相手との距離感やカメラの位置関係などを常に意識しながら動かなければいけなくて。

さらに今回は初めて、綾瀬さんとコンビでのアクションシーンがあったので、ふたりの動きや間合いがズレると全部取り直さなければならないという……とは言え、綾瀬さんはアクションがかなり上手なので、助けてもらいました」。

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夢は、芝居を通じて少しでも豊かな時間を提供し続けること

今作で披露している、公安警察刑事という役に伴う派手なアクションなど、俳優という職業柄、さまざまな役を演じるうえで新たな挑戦は不可避。そんな挑戦や苦難に直面したときはどう乗り越えているのか。

「人としても俳優としても、まだ経験していないことだらけなので、挑戦することはたくさんあると思っています。

40代になってようやく安定して仕事をいただけるようになって以来、常に苦難には直面しているのですが、自分の前に乗り越えるべき壁がたくさんあることは、すごくうれしいことだと思っています。

どんなに高い壁でも、目の前にあるやるべきことをひとつずつこなすことで前に進んできたので、これからも変わらないと思います」。

そう話し終えると、「もう50代に突入っていうのに(誕生日は3月29日)、何を言っているんだっていう話ですけど」と、劇中で綾瀬さん演じる妻の菜美に見せるような、柔和な表情をたたえながら自嘲すると、さらに言葉を紡ぐ。

「自分自身、この外出自粛期間中はドラマや自宅での映画観賞に没頭することで、日常が豊かになっていることを実感できました。今後、自分が作品に助けてもらったように、皆さんに楽しんでもらえるような作品を作り続けたいです。

作品を観ている間だけは、ネガティブなことは忘れて、楽しく過ごしてもらえたらいいなと、今はそのことだけを考えています。そのためにはいろいろなことにチャレンジをして、俳優としてもっともっと大きくなりたいです。まずは劇場版 『奥様は、取り扱い注意』を楽しんでほしいです」。

最後に、今新たにチャレンジしたいことは何なのか聞いてみると「それは秘密です」と、唇の前に人差し指を立てつつ、何とも意味深な表情を浮かべる。冗句ともまじめとも取れるその表情から、西島の愛らしさが垣間見えた。

西島秀俊●1971年、東京都生まれ。現在公開中の映画 劇場版『奥様は、取り扱い注意』に出演。2017年に大ヒットしたドラマがついに映画化! 強すぎるワケあり最強夫婦の葛藤と夫婦愛とド迫力のアクション(夫婦喧嘩)。日本映画史上類を見ない“最強奥様アクションエンタテインメント”の幕が上がる!

柏田テツヲ(KiKi inc.)=写真 カワサキタカフミ=スタイリング 亀田 雅=ヘアメイク オオサワ系=文

# インタビュー# 俳優# 西島秀俊
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