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2020.09.13

ライフ

サーフカルチャーは日本の風土に根付くのか。そのヒントは湘南にあった

アメリカで生まれたベースボールが日本化されたことは、「野球」という言葉が広く浸透していることからもわかる。
ベースボールと野球は似て非なるもの。そうした声も聞こえる。一方、サッカーはサッカーのまま。野球と違い4年に一度のワールドカップを頂点とする世界的スポーツであるためか、「蹴球」とは知る人ぞ知る言葉でしかない。おそらく小学生で「野球」を知っている子はいても、「蹴球」を知る子はそうはいないだろう。
東京オリンピックのサーフィン競技会場かつ日本サーフィンの聖地である、千葉・釣ヶ崎海岸の空撮写真は教えてくれる。
さて、輸入文化のビーチカルチャーとサーフカルチャーである。どちらも日本の一般社会においてはマイナー用語。「海岸文化」と「波乗り文化」という直訳した日本語も、どこかしっくりこない。はたして、外来語と日本語のどちらが日本の風土に根付いていくのか?
その答えはこれから先の時代に築かれると、東京オリンピックのサーフィン競技会場かつ日本サーフィンの聖地である、千葉・釣ヶ崎海岸の空撮写真は教えてくれる。
memo
書籍『「湘南」の誕生 音楽とポップ・カルチャーが果たした役割』(リットーミュージック)は、「湘南」とはあくまでイメージで、そのイメージを形作るうえでポップカルチャーが貢献したと綴る。
確かに、桑田佳祐、石原慎太郎、松任谷由実らは、湘南を歌い、描いた。そうして湘南は海のない土地にも知られる全国的なビーチカルチャー先進地となった。では波乗りをカルチャーの源泉とするサーフカルチャーはどうか? 成長のヒントは湘南にあるのかもしれない。

ペドロ・ゴメス=写真 小山内 隆=編集・文


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