新・シブヤ景 Vol.3
2019.12.16
LEISURE

ファッションだけじゃない! 意外と語られない新生・渋谷パルコの注目フロア

新・シブヤ景●「100年に1度の再開発」で様変わりしつつある街・渋谷。大型商業施設がバンバン建ち並び、いよいよかつての渋谷の面影はなくなるか? いやいや、それは大きな勘違い。むしろ今こそ見ておきたい“新しい渋谷”の景色。

リニューアルオープンした渋谷パルコ。出店する計193店舗のうち約半数がファッション分野だが、逆に言えば、ファッションだけではパルコの魅力は半分しか味わえないということ。

かつては「カルチャーの発信地」なんて呼ばれたパルコの片鱗はどこにあるのよ? と、実際に館内を歩いたら、地下1階、4階、8階が特に面白い。さーて、下から上がっていこうか!

 

パルコのアンダーグラウンドは……
食×カルチャーの「カオスキッチン」

新生パルコはファッションだけでなく、飲食店も充実している。特に地下1階の「カオスキッチン」は必見。ここは21店舗の個性派レストランがひしめく食のダンジョン。コンセプトは“食・音楽・カルチャー”と実に渋谷らしいのだが、店の顔ぶれは実にドープだ。

「米とサーカス」は、カオスキッチンをカオスたらしめる店のひとつ。この店では、今ホットなジビエ料理が堪能できるだけでなく、本格的な昆虫料理が食べられる。例えば、「6種の昆虫食べ比べセット」はこんな感じ。

タガメ・ゲンゴロウ・バンブーワーム・イナゴ・ハチノコ・コオロギがセットになった「6種の昆虫食べ比べセット」1780円

抵抗を感じる人もいるかもしれないが、栄養価はかなり高い。さらに「オオグソクムシの姿揚げ」や「カラスの丸焼き」(要予約)、「ワニ手羽の丸焼き」や「ヤギの金玉ルイベ」など、なかなかお目にかかれない料理がズラリ。初心者は「米とサーカス獣肉7種盛り」などから入ってみるといいかも。

鹿・猪・鴨・カンガルー・ダチョウ・ラクダ・兎の肉がセットになった「米とサーカス獣肉7種盛り」2980円

さらに、多様化が広がる現代を象徴するように新宿二丁目のゲイバー「キャンピーバー」も出店。ほかにも、AIが自分好みの日本酒を見つけてくれる「未来日本酒店&SAKE BAR」や3000枚を超えるアナログレコードを楽しめるミュージック・カフェ&バー「クアトロラボ」、都内屈指の人気うどん店「おにやんま」やビーガン居酒屋「真さか」など、オリジナリティに溢れる店は尽きない。

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4階に見つけたネオトーキョー
「パルコ ミュージアム トーキョー」

1階から3階までは所狭しとファッションショップが並ぶが、4階はちょっと様子が異なる。例えばアートスペース「パルコ ミュージアム トーキョー」。現在はオープニングエキシビションとして「AKIRA ART OF WALL Katsuhiro Otomo × Kosuke Kawamura AKIRA ART EXHIBITION」を開催中だ。

貴重な原画やポスターがズラリ。

展示されているのは、漫画『AKIRA(アキラ)』をテーマに、作者の大友克洋氏とコラージュアーティストの河村康輔氏がタッグを組んで再構築した作品たち。美しい原画やポスター、 『AKIRA』の作中に登場するオブジェなどが展示されており、ひとたび足を踏み入れれば“ネオトーキョー”の世界観に没入できる。

作中に登場するオブジェはフォトスポットでもある。

ミュージアムでは今後も注目アーティストの展示を定期的に行う予定。今後にも期待大。

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東京の文化案内所ってなんだ?
「ほぼ日カルチャん」

同じく4階にオープンした「ほぼ日カルチャん」も新名所のひとつ。こちらは「ほぼ日刊イトイ新聞」(ほぼ日)がプロデュースするスペースで、「東京の文化案内所」をコンセプトに掲げる。

この日は「藤子・F・不二雄ミュージアム」をオススメするスペースも。絵はレプリカだが、なんとペンと消しゴムは藤子F先生が実際に使っていたもの。ほぼ日スタッフが実際にミュージアムで感銘を受けたことからイチオシしているという。ミュージアムは神奈川県川崎市だが“東京近郊”までは守備範囲だそう。

東京では毎日どこかしらで映画やライブ、舞台や展覧会が行われているが、「ほぼ日カルチャん」では、「ほぼ日」が独自の視点でセレクトしたイベントをスタッフが詳しく紹介してくれる。雑貨なども販売されているが、スタッフによると、「買い物はしなくていいので、スタッフと話をしにきてほしい」とのこと。

曰く、「ほぼ日」自体がビジネスを考えずに始めたメディアで、今回の「ほぼ日カルチャん」も、収入イメージがなくても楽しいことを始めれば成果はあとからついてくるだろう、という糸井重里氏らしい考えが根底にあるそうだ。

おすすめスポットはスタッフの実体験に基づくものも多いので、スタッフによって勧められる場所が違うというのも面白い。

毎年恒例、「ほぼ日」とデサントのコラボダウンジャケット。今年は渋谷パルコ限定カラーとしてココア色が登場。大人気で、すでに完売した型やサイズもあるということなので、ほしい人はお早めに。

「ほぼ日」がプロデュースするスペースは、8階にもある。それがイベントスペース「ほぼ日曜日」だ。

「ほぼ日曜日」は、「ほぼ日」主催のイベントを実施するスペースだ。

ここは「ほぼ日」が主催するライブや展覧会、ワークショップなどを定期的に実施するスペースで、現在は東京都現代美術館で行われている「ミナ ペルホネン/皆川明 つづく」に連動した展示会「つづくのつづき」を開催中だ。

「ミナ ペルホネン/皆川明 つづく」の記念企画、「つづきのつづき」が12月29日(日)まで実施中。
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ミニシアターブームを牽引した映画館もリニューアル
「ホワイト シネクイント」

白を基調としたミニシアター「ホワイト シネクイント」。

同じく8階には、1999年から渋谷パルコで不動の人気を誇ってきたミニシアター「シネクイント」がパワーアップして復活。名前も「ホワイト シネクイント」と新たにして帰ってきた。

その名の通り白を基調としたすっきりとした店構えで、「来場すること自体がイベントとなるミニシアター」を目指す。上映する作品はジャンルを問わないばかりか、映画であることさえこだわらず、海外ミュージカルやファッションブランドのコレクションなどといった映像作品も上映していくという。

席数は108席+車椅子スペース1。現在は『ラスト・クリスマス』、『草間彌生∞INFINITY』などを上映中。

前身の「シネクイント」は、『バッファロー’66』の上映が大ヒットを記録して人気に火がついた映画館だ。そして「シネクイント」の前身の「スペース・パート3」は、“渋谷ミニシアターの元祖”と言われた、まさに若者カルチャーの発信地だった。「ホワイト シネクイント」もまた、新たな文化を築き上げてゆくのだろう。

 

ファッションだけでなく、カルチャー的な側面でも見どころ満載な新生・渋谷パルコ。来年3月には「パルコ劇場」もオープンするので、さらにパワーアップすること間違いなし。やっぱりパルコは、面白い!

 

渋谷パルコ
東京都渋谷区宇田川町15-1
03-3464-5111

ぎぎまき=文

# カルチャー# グルメ# パルコ
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