オーシャンズとレジャー 37.5歳から始める大人の趣味入門 Vol.112
2019.10.22
LEISURE

はじめてのテントサウナ、どうすれば? その道のプロに聞いてみた!

屋外サウナが自然と一体になれる究極のチルアウトであることは、以前の記事でお伝えした通り。いろいろなタイプのサウナがあるが、やはり個人でやるなら価格も手頃なテントサウナが有力株となるだろう。

とはいえ、実際にやるためには、どうするべき? その手順やお作法を、その道のプロに聞いてみた。

サウナキャンプ
テントサウナで楽しむキャンプスタイルを提案するユニット、Sauna Camp. (大西洋さん〈右〉、兼康希望さん〈左〉)。日本にサウナキャンパーを増やすため、テントサウナにまつわる情報を発信しているほか、「Sauna Camp Festival」などのイベントも開催。ロシア製テントサウナMORZH(モルジュ)の輸入販売も行う。

アウトドア好きでサウナ好きなら、気になってしょうがないであろうテントサウナ。Sauna Camp.の代表、大西さんもキャンパー歴10年以上のアウトドア派で、サウナはあとからハマったという。

まだ日本にほぼテントサウナの情報がない頃に個人輸入して試してみると、自然と一体になれる感覚に感動し「自分がいままでやっていたキャンプとは異なる、究極の自然の楽しみ方だ」と衝撃を受けたんだとか。

今回は、そんな大西さんにテントサウナの使い方と設営方法を伝授してもらおう。
テントサウナとキャンプ場は相性がいい?

——まず気になるのが、そもそもサウナをキャンプ場でやるのはオッケーなんですか?

ポイントは3つあって、「火気使用はOKか」「テントは張って大丈夫か」「川や湖は遊泳可能か」。基本的には、これをクリアしていれば怒られることはないと思います。そもそもキャンプ場がサウナを想定していないっていうのもありますが、今のところサウナ禁止のキャンプ場はないと思いますね。

——必要なのはテントとストーブですもんね。真冬のキャンプならテントにストーブ入れることもあるし……。

もちろん、大騒ぎしたり、ほかのキャンパーに迷惑になるようなことはしないとか、そういうマナー的な部分は必要です。というか、普段以上に気を遣いたいところですね。あとはテントにストーブを入れることをNGにしているキャンプ場もあるので、その点はご注意を。

——なるほど。

あと、テントを張る位置ですよね。河原でやる場合、テントサウナだとできるだけ川の近くに建てたいと思うのがサウナキャンパーの性ですが、増水時などは注意が必要です。普通の寝泊まりするテントなら、川のすぐ横ってNGなので。

 

個性いろいろ。テントサウナの選び方

——初心者が購入するなら、どんなテントサウナがオススメですか?

安心感でいえば、やっぱりアフターサービスがしっかりしている日本の代理店経由で買えるもの。実際に入って試すこともできますから。でも、個人で輸入したり、自作してしまう人もいます。

——性能というか、個性ってどこで判断したらいいんでしょう?

傾向としては、フィンランド製よりもロシア製の方が温度は高くなりやすいので、まったり入りたいならフィンランド製、熱いサウナに入りたいならロシア製ですね。ロシア製でも薪のくべ方によってマイルドなセッティングも可能ですが。ちなみに、うちで扱っているモルジュはロシア製で、生地にキルト加工がされていて断熱性に優れていたり、ストーブも高性能なので最高で120度前後になります。あとは設営のしやすさも大事。実際に建ててみましょうか。

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テントサウナの設営方法(ロシア製モルジュの場合)

①骨組みを組み立てる

組み立て
普通のテントと同じでフレームによって自立している。キャンプに馴れていれば、苦になることはないだろう。

②スリーブにフレームを入れていく

組み立て
モルジュのスリーブはジップ式になっているので比較的簡単。

③ペグダウン

ペグダウン
②で自立するので、スカート部分をきれいに引き出し、計12カ所をペグダウンしていく。このとき、角だけでなく、面の部分もロープでピンと張るのが重要。風で幕とストーブがくっつくのを防止するのと同時に、サウナ内で背中と幕が接着するのも防いでくれる。

④煙突を組み立てる

煙突
煙突はなるべく真っ直ぐにするのが理想。曲がっていると風の通りが悪くなって燃焼率が下がり、温度が上手く上がらなくなってしまう。ストーブの位置を調整しながら垂直になるようにストーブ本体へ組み付けよう。

⑤ストーブにサウナストーンを積む

サウナストーン
石垣を積むときのような感覚で、石の面と面をくっつけるように積んでいくのがコツ。隙間ができると熱の伝導効率が落ちてしまう。

⑥椅子など小物を設置して完成

完成
椅子、ロウリュ用のバケツと柄杓、温度計、一酸化炭素チェッカーを設置。今回のロウリュ用の水は川から汲んだ。ロウリュ用のアロマはお好みで。
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——20分くらいで建っちゃった。思っていたよりも設営は簡単なんですね。

そうです。各手順で説明した気をつけるべきポイントさえ押さえればすぐ張れますよ。

——ちなみに、ほかに注意点ってありますか?

やっぱりテントなので風が天敵です。形状的に面で風を受けるので、10m以上の風が吹いているときはやめておきましょう。ストーブごと倒れると非常に危険ですから。あとは、乾いた薪を使うこと。含水率15%以下くらいがいいですね。水分が多い薪だと、しっかり燃えてくれなくてテント内の温度も上がりにくいし、一酸化炭素が多く発生する原因にもなってしまいます。

アロマ

——だからこそ一酸化炭素チェッカーはやっぱりマストなんですね。

はい。とはいえ、薪をガンガン燃やして定期的に出入りしていれば、ほとんどの場合大丈夫です。一酸化中毒になる可能性が高いのは、薪を焚きっぱなしで中で寝てしまったとき。普通なら煙突の効果で煙は外に出て行きますが、換気を十分に行わないまま燃焼を続けると、酸素不足による不完全燃焼(一酸化炭素の発生)、ドラフトの弱まりによる有害物質の室内逆流が起こりやすくなります。

一酸化炭素チェッカー

——あると便利だったり、より楽しめるグッズはありますか?

便利なのは、鋳造のペグですね。水辺は河原が多いので、プラスチック製のペグだとまず折れます。長さは30cmくらいあるといいですね。あと、より楽しめる、というかほぼマストですが、ロウリュ用のアロマオイルです。香りって温度で変わってしまうので、ロウリュした超高温のときに一番いい香りが立つように調香されているものがあるんです。今回は、アロマブランド「オスミア」のものを使いました。

アロマ

——最後に、オススメのキャンプ場を教えてください!

僕たちが初めてテントサウナをやった場所でもあるのですが、山梨県・本栖湖のほとりにある湖庵キャンプ場です。真正面に富士山が見えるので、サウナの窓からも見える位置にテントを張るんです。借景になって、最高ですよ。

キャンプ場

想像以上にシンプルに張れることが分かったテントサウナ。景色や水質などからベストな環境を探すのも楽しそうだ。いろんなキャンプ場を知っているキャンパーなら、きっとワクワクしているんじゃない?

 

石井 良=取材・文 野口 彈=写真

# アウトドアサウナ# テント
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