ネコとオッサン OCEANS LOVES CATS!SeasonII29ネコめ
2019.10.07
LIFE STYLE

イキがるのをやめたポー&ネコをかぶるのをやめたマルコの保護ネココンビ

>連載「ネコとオッサン OCEANS LOVES CATS!SeasonII」をもっと読む

ネコとオッサン2019
-OSSANS LOVE CATS!-

オッサンはネコが好き。いや、イヌも好き。だけどネコ好きなオッサンのほうが愛おしく感じでしまう、いや、ネコが愛おしいオーシャンズ編集部。大好評だった「愛されネコ・オブ・ザ・イヤー」発掘プロジェクトが1年ぶりにパワーアップして復活!

ネコ
騒がしい、ちょっと見てきてヨ(マルコ)。誰がきたのかニャ(ポー)。
ポー
午前中だから、アンニュイなのニャ。
マルコ
午前中でも、アグレッシブなのニャ。

朝と昼のちょうど間。お決まりのお昼寝タイムに入る前に姿を見せてくれたのは、今年の2月からこの家に住み始めたという3歳と1歳の2匹のネコ。

兄妹ではなく、同じ保護施設から引き取られた2匹なのだが、揃って家ネコになった途端、保護施設でご主人と会ったときに与えた印象を裏切る変貌を見せたという。

ポー
まあ、ゆっくりしていきなよ。
ポー
ボクのお気に入りの場所教えてあげる。ココ日当たり良いの……ニャッまぶしっ!
ポー
ココも日当たり良くてお気に入り……ガリガリガリッ!

年長で「兄」であるポーは、福島県の浪江町で保護された。施設ではいじめっ子として有名で他のネコにも嫌われている上に、もらい手もなかなか見つからないという問題児。

でも、この家にもらわれて来た途端、性格が全く変わってしまって、すっかりおっとりさんになったんだそう。ご主人が顔をワシャワシャ撫でながら口の中チェックをしてもまったく怒らず、取材陣にもフレンドリー。正直、イキがった乱暴者だったという以前の姿が想像できないほど。

マルコ
この凜とした佇まいから姫キャラを感じてね。
マルコ
もっと、私、見て!
マルコ
わがままは、ネコの特権ニャのよ♥️

一方「妹」のマルコは、小柄で可憐な見た目に反し、なかなかのクセ者だとご主人。施設にいた頃はケージの隅っこにじっとしていて、「撫でないとご飯を食べないんですよ」と施設の人からもお墨付きの深窓の姫キャラだったが、ポーと一緒に引き取られて来てしばらくすると、別猫のように。

ご飯の時間には早く出せ、もっとくれと言わんばかりに「ニャー!」と騒ぎ、おもちゃを出せばアクロバティックに壊すまで遊ぶ、しかし決して人には媚びない=膝にはのらない、ワガママ姫キャラになったのだ。

もしかしたら施設では“ネコ”をかぶっていたのかもしれないが、今こうしてのびのびとした姿を見せてくれるというのは、それだけご主人たちに気を許しているということなのだろう。

ネコ
ごはん一緒に食べようニャ(ポー)。あっ、あたしの方が少ないじゃないのよ!(マルコ)。
ボク、ごちそうさま!(ポー)。ふふふ、残ってるから食べよーっと(マルコ)。

ご飯は決まった時間にそれぞれの皿に出されるものを、並んで食べているという2匹。仲良く食べているようで、マルコは鋭い目でポーのエサ皿をチラ見して食べ残しをチェック。自分の分を食べ終わるとしれっとポーの皿から食べている姿が、幾度となくご主人に目撃されている。

そんな2匹は本当の兄妹ではないが、仲は良い。マルコは時折ポーに頭をこすりつけて、甘えている姿を見せることもあるし、そんなマルコにポーが毛づくろいしてあげていることもある。

「テレビを一緒に見ていることもありますよ」という2匹のお気に入り番組は、NHKの『ワイルドライフ』や『ダーウィンが来た!』など、動物ドキュメンタリーもの。テレビを付けっ放しにしていてそういう番組になると、テレビの前に並んで座って観ているのだとか。画面に映る動物をジッと見つめるネコ2匹とは、なかなかにシュールな画だ。

さて、そんな2匹と暮らすご主人とは……?

NEXT PAGE /
フガフガ……気持ちいいいけど、トーチャン、遠慮しないねぇ〜。
宇佐美さん
デニムの足の間に挟まるの、好き。

グラフィックデザイナーの宇佐美慶洋さん。穏やかな口調から2匹への愛情が伝わってくる。

宇佐美さんのネコ好きの始まりは数年前。家の近くで衰弱したネコを発見し、放っておけず保護。病院へ連れて行き、そのまま引き取ることになったのがきっかけだった。もともと生き物自体は好きだったが、動物を飼うのは初めてだったそう。しかもその保護した初代ネコは、下半身不随で老猫だったため、トイレも人間の介助が必要で、病院にもちょくちょく連れて行かなければならないなど、聞くだけで世話が大変だったことが分かる。

が、初めてのネコでほかのネコを知らないがゆえに「ネコを飼うのって大変だねぇ」と思いつつそれが当たり前で、夫婦でネコの介護をしながら過ごした日々は、幸せな思い出だという。

宇佐美さん
テレビも見るけどおもちゃには勝てない! にゃっ!
宇佐美さん
デニムのお膝に座るのも好き(ポー)。そのデニムの膝ってやつ、そんなにいいの?(マルコ)。
ポー
「こんなふうにマルコも膝にのってくれる日が来ますように……」と宇佐美さん。
マルコ
膝ってのがそんなに気持ちいいんだったら、そのうちのってあげてもいいけどね。

昨年、その先代ネコは亡くなってしまったが、ネコのいる生活を忘れられず、今年引き取ったのがポーとマルコ。2代目のネコとの暮らし、なにか先代と比べて変わったことはあるのだろうか?

「先代の子はいろいろ人間の助けが必要だったので、今は『あれ、こんなに手がかからないのね』って拍子抜けしています(笑)。体が不自由だった前の子に比べてポーとマルコは自由にどこでも行くことも『ネコってこんなに動くのね』と新鮮。前の子がいっそう大切な思い出になって、2代目たちとも楽しく暮らしていきます」。

ポー
あっ、隠れて寝てたら連れてこられたっ! ハズカシ!
マルコ
で、デニムの膝って座り心地いいの? どうなのよ!?

ご主人と出会い、新たな一面を見せてくれた2匹。これから先、ほかにどんな表情を見せてくれるのだろう。


石原さくら(いしはら さくら)=写真
猫写真家・ブリーダー

1976年生。東京工芸大学写真学科卒業後、女性ファッション誌、カルチャー誌、広告を中心に活動。2008年に愛玩動物飼養管理士を取得して以降は猫写真家としてさまざまな媒体で猫の写真を撮り続ける傍ら、ブリーダーとして自ら猫を育てている。

>連載「ネコとオッサン OCEANS LOVES CATS!」を最初から読む


# ネコとオッサン# ポー# マルコ
更に読み込む