「家族といい関係」を築く合理的モノ選び。モデル・肥野竜也さんのカバンの中身

「オーシャンズ」にも度々登場していただいているモデルの肥野竜也さん。40歳を目前にした現在、モデル業に加え、プロ並みの腕前を活かしてゴルフ関係の仕事も数多くこなしている。プライベートでは2014年に娘も生まれ、ファッションや車はもちろん、趣味との付き合い方にも変化が出てきたそうだ。

 

肥野さんのカバンの中から出てきた黒いモノ

肥野さんの趣味はゴルフ。ベストスコアが68というプロ並みの腕前で、多いときには仕事も含め、月に10回ほどラウンドするという。そんな趣味とうまく付き合うため、肥野さんはモノ選びにも徹底したこだわりを持つ。
「とにかく“合理的である”ことが大切なんです。子供ができたことで家族との時間を意識するようになって、それがモノ選びにも影響が出たんですよね。時間の無駄を省けることもそうですが、子供の荷物を考えると容量の無駄も省きたい。そんな目線でカバンの中身を整理していくと、黒ばっかりになりました（笑）」。
サングラスやイヤホンはもちろん、デジタルガジェットまで見事に黒で統一。それってなぜ？
 
「昔はカラフルなモノも好きだったんですよ、ファッション含めて。でも子供を連れて歩くようになると、なんとなく落ち着いた雰囲気のほうがいいかなと思い、そうすると服も黒が多くなる。
例えば、僕はメガネが欠かせないんですが、最近はレイバンのマットブラックを愛用しています。これならどんなコーディネイトにも影響しないですから。僕にとっての合理的な選択です」。

いずれのアイテムにも共通するのは、汎用性が高く、仕事とプライベートでわけ隔てなく使えることだ。
「最近手に入れたオメガのシーマスターもそう。やっぱり黒がベースですけど、スポーティなデザインなのでゴルフ場でも馴染みますし、家族の日も仕事でも問題ない。着けっぱなしでいられるのはラクですよね。

“着けっぱなし”と言えば、バッグも基本は同じものをシーン問わず使いっぱなし。フルレザーのバックパックは趣味と家庭の時間をシームレスにつないでくれます。両手が空くので子供とも思い切り遊べますよ」。
 

嗜好品も合理化できると知った一品

バッグの中にあったガジェットの中で一人二役をこなすモノもある。iPhone用など複数の端子を持つUSBチャージャーと、もうひとつ。

「若い頃から好きだったタバコを、子供ができてからは加熱式タバコに切り替えたんです。でも、吸い心地や使い勝手が各社で違うので、シーンによって吸いわけられるように複数本持ち歩いていて……。そうすると、バッテリーやカートリッジが増えるじゃないですか。合理性に欠けるんです（笑）」。
その悩みを解決したのが、最近発売された「プルーム・テック・プラス」だという。もともとニオイがつかないプルーム・テックは自室で愛用していたが、そこに“満足する吸い心地”が加わったことで、「併用していた加熱式タバコがひとつになって、荷物も減りました」と満足げだ。

 

肥野さんのモノ選びを変えた家族の存在

実は肥野さん、家族を持つまではずっとアメ車乗りだった。これも趣味の一環で、大型のダッジなどを乗り継いできている。
「あの“運転してる感”が好きだったんですよね。でも、乗り心地はお世辞にも良いとは言えないし、妻も運転するようにもなったし、子供も乗せるし。そうすると“みんな快適なのかな？”と考えるようになって」。
こうして、今の愛車はハイブリッドカーに変わった。色はもちろん黒だ。
「乗ってみて感じたのは燃費のこと。昔はどれだけガソリンが減ろうとも好きだからいいと思っていたんですが、それも違うかなと感じるようになりました。“人想い”じゃないというか、自分なりに環境のことも気になりますから」。
家族を持ち、子供が生まれ、周囲が自分の振る舞いをどう思うかを強く意識するようになった肥野さんは、最後にこう締めくくった。

「趣味なり、嗜好品なりを満喫したいなら、周囲への配慮は絶対に必要ですよね。ゴルフに行くときも家族に帰宅時間を伝えていくとか、嗜好品でいえば僕はタバコですが、そこにいる人に『いいですか？』とひと言かけてから吸うとか。
そうすれば相手も嫌な気持ちにはならないと思うので、人間関係もうまくいく。結局、そのほうが合理的なんですよ（笑）」。
鈴木泰之＝写真　高橋将気＝ヘアメイク　川瀬拓郎＝文