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2019.02.20

あそぶ

143カ国を巡った家族直伝! まだ見ぬ国への“子連れ旅”に必要な5つの心得

若かりし頃、バックパックひとつで海外を放浪したオーシャンズ世代は少なくないはず。ちょっとディープで、ちょっと危険な旅はとても刺激的だった。

しかし結婚をし、子供が生まれてからは、安全・安心を求めて“定番の旅先”を目指す人も増えたに違いない。でも、昔に思いを馳せては「またいつか……」と悶々とすることも。



旅行会社「ファイブスタークラブ」を運営するトラベルアドバイザー・井原三津子さんは、「子供と一緒でも辺境の旅を諦める必要はないですよ」と我々の背中を押してくれる。

というのも彼女自身、夫と娘の3人家族で、娘が0歳の頃から、子連れで世界143カ国を旅した猛者。アフリカや南米も含め、オムツをはいた我が子とともに世界中を旅して回ったからだ。

しかし子連れだと都会の移動でさえ大変なのに辺境なんて……。正直、半信半疑でもあるが、バックパックの旅で見た景色を子供と一緒に見られるなら、それは確かに最高だ。というわけで、井原さんに子連れの家族旅のノウハウやポイントを聞いてきた。
子連れで辺境の旅に出るための「5つの心得」
①フライトが長い辺境旅は「経由地で一泊」
②辺境で病気?頼りになるのは一流ホテルの医者
③子供は万国共通の親善大使!“異邦人”を見る目も笑顔に
④辺境地域の「治安が悪い」はほとんど偏見
⑤3歳以上の子連れ旅はサファリが鉄板!

①フライトが長い辺境旅は「経由地で一泊」

テーブルマウンテンからの眺め(南アフリカ・ケープタウン)。

「辺境旅にロングフライトはつきものです。もし、経由地で一泊する余裕があればそのほうがおすすめですね。例えば南アフリカに行くなら、香港やドバイなどまで行ってそこで一泊。そこからヨハネスブルグまでの空路は、子連れファミリーも多くなるのでほっとした経験があります。

機内に持ち込む荷物は日本国内の移動と大きくは変わらないですが、辺境旅だからこそ必要なアイテムも。賛否はありますが、風邪気味などでぐずりやすいときは、医師に相談して睡眠薬を持参するのも安心です。また、旅先ではすぐに医者にかかれない場合もあるので、普段使う薬以外にも旅先で必要になることの多い基本セット(セットの内容は②参照)は持って行きましょう」(井原さん。以下カッコ内はすべて)。
 

②辺境で病気? 頼りになるのは一流ホテルの医者

首都アジスアベバのレストラン(エチオピア)。

「娘が9歳のとき、エチオピアのレストランでムール貝にあたりひどい下痢に。39.3度の高熱が出ました。そのとき、私たちのガイドが駆け回り医者を探してきてくれ、夜も寝ずに氷を運び続けてくれた」なんて人情話も。

「子供が小さいときは一流ホテルに宿泊しましょう。一流ホテルが用意する医者はだいたい信頼できますから。ただ、支払いが高額になる場合があるので、海外旅行保険を子供にも掛けておくといいですよ。

日本からは、熱冷まし用座薬、抗生剤、風邪薬のシロップ、下痢止め、赤ちゃん用目薬の基本セットを持参。医者から事前に処方してもらいました。あとは、冷えピタも急な発熱のときは便利ですよね。もちろん体温計もマストです」。
 

③子供は万国共通の親善大使! “異邦人”を見る目も笑顔に



「辺境の地を子連れで旅していると、日本から来た小さな子供が珍しいのか、宇宙人でも見るような目で私たちを眺めてきます。でも、子供がいるおかげでコミュニケーションがうまくいくことは多いんです。パキスタン北部の街チトラールでは、バザールの果物屋のお兄さんが娘にバナナをくれました。子供はまるで親善大使ですよね。これは子連れ旅ならではの醍醐味だと思います」。

ちょっと冷たい雰囲気を持っている国の人でも、子供と一緒だと急に表情が変わる。「大人だけじゃありません。地元の子供たちも、娘とは自然に仲良くなることがよくありました」。
 

④辺境地域の「治安が悪い」はほとんど偏見



「例えばアフリカや中近東は危ないという声がありますが、偏見であることがほとんどです。辺境というのも私たちがイメージで勝手に創り上げたものかもしれません。辺境と呼ばれる国も、実際この目で見たのは平穏な場所ばかり。大人も子供も普通に暮らしていました。どこを旅していても子連れの私たちに優しく、むしろ、日本より居心地がいいくらい」。

「『夜は無駄に外に出ない』『ボケっと歩かない』など、基本的な旅のルールはありますが、それは辺境に限らずどこでも同じですよね」。
 

⑤3歳以上の子連れ旅はサファリが絶対おすすめ!

マサイマラ動物保護区(ケニア)。

「子供が3歳くらいになったら、ぜひ、サファリをおすすめします。我が家もそのタイミングからサファリ三昧になりました(笑)。絵本や図鑑で見た動物たちに子供は興奮しっぱなしですし、治安の面でも、サファリはヨーロッパよりもよっぽど安全です。広大な自然と動物しかいないなかで、悪い人はいませんから(笑)」。
 
今回は井原さんに子連れ辺境旅のコツや注意点を聞いたが、次回は井原家がこれまでに行ったサファリ旅ベスト3をご紹介。子連れサファリ旅の魅力をたっぷりとお伝えする。


[取材・写真協力]
ファイブスタークラブ
www.fivestar-club.jp/

ぎぎまき=取材・文

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