昨季スキーを手にした人がいれば、冬の山に再び戻ってきたスノーボーダーもいる。
雪山の前では彼らは皆、平等に雪を愛する男たちなのだ。彼らがなぜ雪山に魅せられることになったのか、その熱い想いを語ってもらった。
Case4 藤原辰也さん(42歳)
職業:飲食店プロデューサー
スキー歴:1年
よく行くスノースポット:八ヶ岳(長野)
年間滑走日数:20日
愛車:メルセデス・ベンツ G350d 2017年式
飲食店のプロデュースや、ケータリング事業を行う会社を経営する藤原辰也さん。以前から登山が趣味で、休日には山へ出かけていたがウィンタースポーツは未経験だった。スキーを始めたのはキャンプ仲間に誘われてのこと。そして昨冬、1年目にして見事にハマってしまった。
「ブーツは硬いしスキーは長いしで、最初は立つことすらおぼつかないくらい。でも初日からリフトに乗れるようになって、もっと滑れるようになりたい!と思ったんです」。
人生初のスキー後、すぐにギアを購入。以来、日帰りスキーへほぼ毎週、ときにはひとりでも出かけていった。シーズン終わりには、白馬八方尾根スキー場の上級コースに挑戦するまでに。上達する面白さと自然との触れ合いが、ハマった大きな理由だ。
その初々しさは所有するアイテムにも表れる。「格好良さに惹かれて選ぶこともあります」と、必ずしもすべてが雪山で使用するためのモノではなく、適度な都会感があるところに藤原さんらしさが漂う。
カラーリングもかなり気に入ってるんですよね
「アトミック」のスキー板、パフォーマーXT163
昨シーズン、東京・神田のスポーツ店でショップスタッフに相談しながら購入した生まれて初めてのスキー板は、オーストリア発のブランド「アトミック」のもの。短いので扱いやすく、少ない力で簡単にターンができる。
目立つ色なので早くうまくならないと……
「ザ・ノース・フェイス」のアウターシェルとパンツ
登山でも愛用しているウェアは、アウトドアブランド「ザ・ノース・フェイス」のモデル。スキー専用のものではなく、冬山登山でも使えるマウンテンジャケットをセレクト。普段は地味な色を選びがちだというが、山では明るいカラーリングを取り入れている。
着圧が効いて疲れにくいし暖かい
「C3フィット」のコンプレッションタイツ
運動をサポートするコンプレッションタイツを着用すれば、終日滑ったとしても足の疲れを感じにくくなる。今季は保温性の高い高機能素材、光電子を使ったモデルを購入予定。
「アイスブレーカー」のパーカとフリースパンツ
ニュージーランド産のメリノウールを使った、「アイスブレーカー」は以前から気に入っていたアイテム。柔らかな着心地が抜群で、スキーの行き帰りに重宝するセットアップ。
「サロモン」のブーツ、Xアクセス90
スキー板と一緒に購入した「サロモン」のブーツ。初心者のため機能面には詳しくないものの、デザインやカラーの好みは道具選びの重要な要素。軽量なため疲れにくいのもポイント。
「シュプリーム」のバラクラバ
ストリートブランドによるバラクラバを、冬の山で使用するところが藤原流。薄手でゴワつくこともなく、フィット感もいい。寒いときのマストアイテムとしてヘルメットの下に着用している。フリース素材のものも所持。
上●「スーパーメダリスト」と、「テクマー」のフルーツバー
下●「ヘリーハンセン」のホルダーと各スキー場のリフトチケット
上●スキー時だけでなく日常から小腹が空いたらマメに栄養補給をする。フルーツバーや、クエン酸などの栄養素が摂れる「スーパーメダリスト」は高い確率でポケットに入っている。
下●カラビナの付いたチケットホルダーには、ICチケット以外のリフトチケットを思い出として保管。昨季は、シャトレーゼ八ヶ岳、富士見パノラマ、たんばら、白馬八方尾根などを訪れた。
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