OC CULTURE CLUB Vol.6
2018.08.17
LIFE STYLE

【ひとまず視聴だけでも】休日に聴きたい、センチな気分になる夕暮れサウンド

あっという間に過ぎ去った2018年上半期で、37.5歳が読むべき、観るべき、聴いとくべき「本、映画、CD」を一気におさらい。楽しめカルチャー! 楽しめ夏休み!

日々の疲れを癒やすことは、休日の大事な予定のひとつ。そんな時間に打ってつけな、センチな気分になる夕暮れサウンドを厳選。これをBGMに、心も体もリラックス!


美しいメロディが際立つ、米国のルーツロック最新形
『寂れたモーテルとズッと続く道と』

ザ・ジェイホークス/ソニー/2400円

オルタナ世代のカントリーロックバンドとして人気のザ・ジェイホークスの新作は、バンドのリーダー、ゲイリー・ルーリスが、ディキシー・チックスやジェイコブ・ディランなどさまざまなアーティストと共作した曲を中心に収録。

ルーツミュージックをまろやかに消化したバンドサウンドが、哀愁を帯びたメロディを際立たせている。映画監督のヴィム・ヴェンダースが撮ったジャケットの写真を眺めながら聴けば、まるでロードムービーを観ている気分になる。


海外チャートシーンを席巻した、前作以上にメロディアスな1枚
『ゴッズ・フェイヴァリット・カスタマー』

ファーザー・ジョン・ミスティ/ビッグ・ナッシング/2300円

元フリート・フォクシーズのジョシュ・ティルマンによるソロユニットの最新作。前作『ピュア・コメディ』が全米と全英でチャート10位を記録し注目を集めるなか完成した今作には、最近プロデューサーとして活躍するフォクシジェンのジョナサン・ラドーが参加。

フォークやカントリーをベースにしながら、前作以上に音は多彩になり、哀愁を帯びた美しいメロディには磨きがかかった。色気の漂う歌声も魅力的で、ジョシュのダンディズムをたっぷりと味わえる。


2010年代のシーンを代表する実力派バンドの最新作
『ポリライフ マルチソウル』

セロ/カクバリズム/2685円

岡村靖幸や小沢健二から絶賛されるなど、大きな注目を集める東京発のバンド。3年ぶりとなる新作は、近年ライブをサポートしてきた古川麦、小田朋美、角銅真実など、才気溢れるミュージシャンがゲスト参加している。

ジャズやR&Bから刺激を受けてリズムの魅力を探求。磨き抜かれたグルーヴを軸に、細部まで緻密に作り込まれたサウンドには一分の隙もない。実験的ながら、洗練されたポップセンスで心地良く聴かせるワザに磨きがかかった傑作だ。


マルチに活動する前野健太の自分史上最高のアルバム
『サクラ』

前野健太/フェリシティ/2500円

最近では役者としてデビューするなど、多彩な才能を発揮するシンガーソングライター、前野健太。歌謡曲を意識したという3年ぶりの新作は、荒内佑(cero)、岡田拓郎、石橋英子といったインディシーンを代表する面々や、AKE48などを手掛けた武藤星児をプロデューサーに起用。

私小説的な歌詞を、彼らプロデューサーたちがさまざまなタッチのサウンドで肉付け。そこに表現力を増した歌声が加わって、ドラマティックな歌の世界を生み出している。


ボーカルもメロディも、官能的でロマンティックな1枚
『ブラッド』

ライ/ホステス/2400円

はたして男性なのか、女性なのか。その中性的な歌声で注目を集めるカナダ出身のシンガー、マイケル・ミロシュが率いるソウルバンド、ライ。2作目となる本アルバムは、ミロシュいわく、「素朴で親密なサウンドにしたかった」とか。

ピアノやパーカッションをアクセントにしてダンサブルなグルーヴを生み出しつつ、美しいメロディを引き立たせている。そして、今作でもミロシュの歌声はシルキーで官能的。見事なまでに独自の美意識に貫かれたアルバムとなった。


気持ちいい音を求め、生音と電子音をブレンド
『オレンジ・アース』

ソフト・グラス/Pヴァイン/2400円

キューバのジャズピアニスト。ゴンサロ・ルバルカバの息子、ジョアン・ゴンザレスのソロプロジェクト。ジョアンはNYに住み、プロデューサー、ドラマー、写真家と多彩な才能を発揮する男だが、本作ではギターの弾き語りに打ち込みやシンセを加えたシンプルなサウンドを軸に展開。

曲によってはシンガーやラッパーをゲストに迎えた繊細なナンバーを披露する。全体を貫くグルーヴは、トミー・ゲレロやサーフミュージックにも通じる心地良いメロウさがある。

 

村尾泰郎=文

# 2018年上半期# お盆休み# 音楽
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