37.5歳から旅立つ、マネークエスト Vol.2
2018.05.18
LIFE STYLE

王道にして、最強! 賢者が教える「貯蓄の自動化ツール」を作るコツ

37.5歳から旅立つ、マネークエスト Vol.2
誰が言ったか知らないが「人生はゲームみたいなものだ」という名言がある。確かに、人生なんて、リアルなRPGみたいなものかもしれない。実際、RPGも人生も、お金は大事だし……。この連載では、人生に困らないだけの「お金」を手にする方法を身につけるためにクリアしなければいけないミッションを「マネーRPG」と命名。マネー賢者の元へと修行に赴き、お金に困らないためのスキルを身につけていく。37.5歳、まだまだ遅くない。いざ、旅立ちのとき!

「37.5歳から旅立つ、マネークエスト」をはじめから読む

人生に困らないお金を手にするため、マネーRPGの旅でお金に関して学ぶこの連載。ミッション1では貯蓄する意義を学んで無事レベルアップ。次なる修行目標は、具体的な貯蓄方法の習得だ。ベテラン・ファイナンシャルプランナーのカン・チュンドさんによれば、今回のミッションは次の通り。さて、どんなものなのだろうか……。

 

誰もが貯蓄できるようになる“最強奥義”とは?

人生で貯蓄を思い立ったことがない人はひとりもいないだろう。しかし、上手くいったかどうかは話が別。ちなみに筆者はすぐに挫折していたタイプだ。その状況は今も同じ。三つ子の魂百までである。マネー賢者のカンさんによると、貯蓄に失敗するパターンは3つ。「ひとつは、完璧主義過ぎる。もうひとつは、最初から目標が高過ぎること」だという。

ミッション1でも話しましたが、完璧主義の人は細かく人生設計を立てて、それに合わせて月々の貯蓄目標を高く立てがちです。そうなると、失敗することが多いですね」。

筆者はまったく完璧主義でもないし、目標も高くない。それでも失敗してしまうのはどういうことか。賢者、教えて下さい。

「それが3つ目。そもそも、人はお金が貯まったら、目の前の欲しいものを買いたくなります。世の中に貯蓄に関する本が多いのは、それだけ出来ない人が多いから。ダイエットと同じです」とカンさん。確かに、筆者も子供の頃から、全くこらえ性がなくて、少し貯まったらすぐに使っていたなー……。

しかし、言い訳をするようだが、筆者が貯められない理由はそれだけではない。そもそも、実入りがそう多くはないのだ。

「では、貯蓄に関する最強の奥義を伝授しましょう。それは、“積立定期預金”。給料日など毎月決まった日に決まった金額を、普通預金口座から自動積立する預金のこと。かなりオーソドックスな方法ですが、これさえあれば必ず貯蓄できます」。

オーソドックスな方法とは、言い換えれば王道ということ。最後の敵を倒すには、剣による斬撃など王道の攻撃が効いたりするもんなー。マネーRPGでも、やっぱり王道が大事、ということなのか。

「積立定期預金が優れているのは、貯蓄を仕組み化できること。意志の力に頼って貯蓄しようとすると、努力している気持ちになってしまい負担が生まれ、長続きしない可能性が高い。積立定期預金の場合、オートマティックに貯蓄ができるので、努力している感じがしません。例えば、給料日を引き落とし日に設定して、30万円の給料で5万円を積立定期預金に回せば、最初から25万円でやりくりしなくてはいけなくなるのです」。

NEXT PAGE /

40歳からの貯蓄。手取り30万円でも夫婦で4500万円が貯まる!!

ならば、これまでマイナスを取り返すためにも一気に特攻したい! と意気込みがちだが、焦りは禁物。カンさんは、「生活が窮屈になると、結局失敗します。そのためにも、最初から高い貯蓄額を設定しないこと」と語る。キーワードは「少しずつ」だ。

「先ほど、貯蓄とダイエットは似ていると言いました。ダイエットでも、最初から高い目標を立てて無理な運動や食事制限をしたら、必ず失敗します。貯蓄も同じ。まずは無理のない範囲から始めましょう。私がオススメしているのは、収入の5%から。手取り30万円なら1万5000円からでいいと思います。これで半年過ごせたら、次は10%に上げる。2年半くらいかけて、収入の25%を貯蓄に回すようになれば、かなり優秀でしょう」。

ここでファイナンシャルプランナーに欠かせない賢者アイテム、電卓を取り出したカンさんが計算を始める。

「手取り30万円の25%を貯蓄すれば、7万5000円/月。年間90万円の貯蓄が可能です。40歳から25%貯蓄を始めたとしても、年金受給年齢の65歳までに2250万円まで貯まる計算です。もし、夫婦で貯めれば、単純計算ですが4500万円の貯蓄ができます。ボーナスは除くので、節約疲れもありませんよ」。

4500万円の貯蓄ができれば、老後のマネーRPGもかなりチートに進めることができそう。そのためには、今からでも積立定期預金を始めねば!

NEXT PAGE /

iDeCoを利用すれば、より効率的に貯蓄ができる!

積立定期預金を決意して、またレベルがひとつ上がったところで、賢者からボーナスが与えられた。「せっかくなので、さらに得する裏ワザを伝授しましょう。それが、iDeCo(イデコ)の利用です」とカンさん。iDeCoとは、自分で準備する私的年金である「個人型確定拠出年金」の愛称だ。

iDeCo公式サイト(https://www.ideco-koushiki.jp/)※この画像はサイトのスクリーンショットです

「iDeCoは、年間に決まった額で自らが選んだ投資商品を購入して、将来の私的年金を準備するものです。自営業や会社員によって、年間に購入できる額に違いはありますが、国民年金を払っていれば、誰でも加入できます。投資商品というと、ちょっとハードルが高いと感じるかもしれませんが、実は積立定期預金でも利用できます」。

でも、積立定期預金なら別にiDeCoじゃなくてもよいのでは?

「いえいえ、iDeCoには税制優遇があって、積み立てた掛金は、全額が所得控除の対象となり、所得税と住民税が軽減されるのです。例えば、所得税率が10%で年間27.6万円の掛金があれば、所得税と住民税あわせて、5万円以上の節税になります。貯蓄に回したり、臨時の出費に使ったりできますよ。ただし、私的年金という性質上、60歳までは引き出せません。通常の積立預金にプラスアルファ、という位置づけで考えてください」。

なるほど。貯蓄を仕組み化して、税制優遇の制度なども活用すれば、思った以上に努力をせずともお金が貯まるというわけだ。

しかし、ただ貯めるだけでは、マネーRPGをクリアすることはできない。ミッション3からは、ついに「資産運用」の旅を始めよう。貯蓄の次はお金に働いてもらいつつ、より強大に育てるのだ。つまりは、お金があなたの相棒になると考えればいいだろう。

まずは、資産運用の第一歩、株式投資の極意を賢者が伝授。「株=ギャンブル・怖いもの・面倒くさい」というネガティブイメージを持っている人もいるかもしれないが、初心者でも始められる、怖くない株式投資についてアドバイスするぞ。ミッション3を乞うご期待。

 

【今回のマネー賢者】
カン・チュンド
晋陽FPオフィス代表。資産運用に特化したコンサルティングを手がける。自所セミナー回数は200回を超え、東京証券取引所、野村證券、松井証券、SBI証券など多数の講演実績を持つ。日本経済新聞、週刊ダイヤモンドなどへのメディア出演も多数。著書に毎月5万円で7000万円つくる積立て投資術」(明日香出版社)など。

コージー林田=取材・文

連載「37.5歳から旅立つ、マネークエスト」過去記事一覧
第1回 30年後に笑うための“マネークエスト”。30代こそ貯蓄を始めるとき!

# お金# マネークエスト# 貯蓄
更に読み込む