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2018.04.28

からだ

蘇るフォトプリントの価値……進化したモバイルプリンターの世界

スマホとSNSと、イイ写真 Vol.11
誰もがスマホで写真を撮れて、SNSにアップできる時代。満喫しているオッサン世代も少なくないハズ。そこで、デジタルフォトライフをさらに充実させるためのテクニック&マナーをご紹介。ちょっと耳の痛い話もあるかもしれないけど、知っておいて損はありませんよ!
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家族や仲間たちとスマホやデジカメで撮った思い出の写真は、SNSに投稿したり、メッセンジャーで送ったり、クラウドサービスで共有したりするのが今どきのシェア作法。
ですが、紙焼き写真が珍しくなった今日この頃では、写真をデータではなくあえてプリントしてあげるのもオススメです。それはまるでメールではなく手紙やハガキをもらったようなうれしさ。きっとあなたの株もあがること請け合いです。
とはいえ、写真をカメラ屋でプリントアウトして後日みんなに送るのは至難の業。近ごろはSNSだけの関係で住所も知らないことが多いので、紙焼き写真のシェアは難易度が高まるばかりです。そこで検討したいのが、モバイルプリンタの導入。市場はかなり盛り上がっているようですよ。
 

富士フィルム「スマホ de チェキ INSTAX SHARE SP-2」

実勢価格1万7000円前後/富士フイルム http://instax.jp/share/
結婚式の2次会でおなじみインスタントフィルム「チェキ」が使える小型プリンタ。いわばインスタントカメラ「チェキ」のレンズなしバージョンで、スマホ内にある写真を無線通信にてプリントアウトすることができる優れものです。なかでもチェキと異なるのは、すでに撮影した写真から選んでプリントできるので失敗がない点。また、同じ写真を何枚もプリントすることもチェキでは不可能な芸当です。
 

富士フィルム「スマホ de チェキ INSTAX SHARE SP-3」

実勢価格2万6000円前後/富士フイルム http://instax.jp/share/
従来の長方形のフィルムを使う「SP-2」にくわえ、近年はInstagramを彷彿させるスクエアタイプの専用フィルムを使うSP-3も登場。スクエアは今風であるものの、長方形タイプに比べると本体もランニングコストも割高なので、どちらを選ぶかは思案のしどころです。
 

タカラトミー「プリントス」

実勢価格4000円前後/タカラトミー www.takaratomy.co.jp/products/printoss/
初期コストをもっと安く抑えたいのであれば、同じく長方形のチェキフィルムを採用しつつ、スマホ画面を単焦点レンズで写してコピー・プリントするタカラトミーのプリントスがオススメ。難しい設定や電池がいらないので誰もが扱えますが、ものすごい人気で生産が追いついていないそうです。
 

キヤノン「コンパクトフォトプリンタSELPHY CP1300」

実勢価格1万3000円前後/キヤノン http://cweb.canon.jp/cpp/index.html
チェキサイズでは物足りない。せめてL判やポストカードサイズでプリントしたい。また、インスタントカメラのボヤけた画質では満足ゆかない。そんな場合はキヤノンのコンパクトフォトプリンタ「SELPHY CP1300」がよいでしょう。
セルフィーのボディは多少大柄で、ACアダプター(別売バッテリーで単体駆動も可能)も加えるとお荷物にはなるのは否めませんが、たまに帰省した際に孫の写真を両親とシェアするにはこれ以上ない絶好のシステム。Wi-Fi経由でのプリントはもちろん、SDカードからもプリントできるので、スマホやデジカメに関わらずプリント写真が楽しめます。
 

ポラロイド「ポラロイドZIP」

実勢価格1万9000円/ソフトバンク コマース&サービス www.polaroidjapan.com/product/zip/
ほかにもチェキプリンタに似た機能をもつモバイルフォトプリンタには、ポラロイド社のZINK PAPERを採用したポラロイドZIPも。ZINK PAPERは良くも悪くもいかにもインスタントフィルム然とした映りのチェキに比べて、普通の紙焼き写真に近い仕上がりで、なおかつ(白枠スペースが大きいチェキに比べて)写真が大きいのが特徴です。
またポラロイドZIPに関しては本体重量が190gと軽いのも好印象。もっとも、チェキに比べて全国的にフィルムが入手しにくいのがたまにキズ。同様のものに、エレコムの「エプリー EPR-PP01WWH」(実勢価格8810円)などもあります。
用途別で考えると、旅行先で出会った人たちはもちろん、日常的にプリント写真を気軽にシェアしたいなら持ち運ぶことが苦ではないチェキプリンタやZIP PAPERを。特にスマホやパソコンを持っていないお年寄りには昔ながらの紙焼き写真に近いセルフィーを、それぞれ使い分けるのが良いかと思います。ともあれ思い出に残る“写真”、物理的にシェアしてみると、また違った写真の楽しさが見えてきますよ。
文=熊山 准


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