37.5歳はカラダのまがりかど Vol.16
2018.01.25
HEALTH

同じカロリーでも太らない食事がある?ダイエット食のウソ・ホント

特集「37.5歳はカラダのまがりかど」
飲み会の翌日がきつい、暴飲暴食がすぐカラダに出る……。37.5歳を過ぎると、着実に老いを感じはじめるもの。さて、老いの入り口に立ったオッサンたちはカラダとどう向き合えばいい? 今回は、ダイエットを始める時にまず整えたい食生活について。いろいろな噂があるけれど、実のところ何がホントなの?

体型が気になり始めたら、まず見直すべきなのが“食生活”。ただ、わかっちゃいるけど止められないとはよく言ったもの。「明日から白メシ抜き!」なんて男気、振り絞るのは難しいものでして。いつもの食事をちょっぴり変えて、改善を図りたい……。

世の中には、「痩せる食べ方」など食生活にまつわるさまざまな噂があるけれど、同じカロリー量を摂取していても食べ方によって違いが出るなんてことがあるのだろうか? 無理せず実績を出したいオッサンたちの切なる願いを乗せて、その真偽を含め「痩せる食べ方」にまつわるさまざまな疑問を、管理栄養士で総合情報サイトAll About「実践栄養」ガイドの平井千里先生にぶつけてみた。

 

<食事の習慣にまつわるウソ・ホント>

(1)同じカロリーでも、太る食事と太らない食事がある?
→【ホント!】

「栄養のバランスが悪いと、同じカロリーでも太ることはあります。食べ物に含まれる糖質、脂質、タンパク質をエネルギーとしてうまく使おうとすると、“潤滑油”が必要になってきます。それがビタミンやミネラルといった栄養素なんです。そのため、もし同じ700kcalでも、小鉢などの野菜が付いている『焼き魚定食』の場合は糖質やタンパク質をうまくエネルギーとして使うことができるけれど、『菓子パン』など糖質だけのものはうまく使われず、体内で脂肪細胞となってためこまれてしまいます」。

 

(2)「野菜から食べる」と太りにくい?
→【ホントだけど……】

「野菜を先に食べると、主食を先に食べた時よりも血糖値の上昇が抑えられる、というのは実験結果として出ています。ただし、この結果は、野菜を食べて“10分後”に主食を食べた結果。日常生活でサラダを食べてから10分待つことは、そうあるシチュエーションではないですよね。でも同じ定食を頼んで食べるなら、先にサラダを食べても主食を食べても料金は変わらない。だから“野菜を先に食べる”という習慣を付けて損はないと思いますよ」。

 

<お酒の習慣にまつわるウソ・ホント>

(3)「ビールは焼酎より太りやすい」って本当?
→【半分ホント、半分ウソ】

「焼酎は糖質が抜けた“蒸留酒”。血糖値を上げるのは糖質のみといわれています。そのため、血糖値が上がらず太りにくいと言われているのでしょう。ただし、これはあくまでも血糖値に関係する話だけで、カロリーで見ると、生ビール大瓶1杯=約250kcal、焼酎コップ1杯=約250kcalと、実は大して変わらないんです。ですから、蒸留酒だと思って飲みすぎると、結局は蒸留酒以外を飲んだ時と同じくらいのカロリーを摂取することになってしまいますよ」。

 

<ダイエット習慣にまつわるウソ・ホント>

(4)“トクホ”の商品はダイエットに効果的?
→【半分ホント・半分ウソ】

「特定保健用食品(トクホ)は、健康効果を検討し、消費者庁が承認した商品ですから、効果はあるのだと思います。ただし、『トクホだから痩せる』というのは一概に言えません。というのも、トクホ製品は即効性もないし、本当に成分が効くのであれば、薬として使われているんじゃないか、というのが私の見方です。トクホ商品は通常より30、40円割高なものが多いですが、長期的に使用することができるので、“長期的に使うことで効果が得られる”と思えるならば、個人の裁量に任せて摂取すればいいのではないでしょうか」。

 

(5)砂糖から“カロリーオフ”シュガーへの置き換えはダイエットに効く?
→【ホントだけど……】

「カロリーオフシュガーなどは、カロリーはほとんどないけれど甘味が感じられるので、日本糖尿病学会などでは『いいのではないか』とされています。ところが、甘いものは実はタバコと一緒で常習性があるので、たとえカロリーオフでも甘いものをやめられなくなってしまう可能性が高い。ですから、例えば清涼飲料水を日常的に飲んでいる人は、『カロリーオフ/ゼロ』のものに切り替えるのではなく、『清涼飲料水を飲む習慣』自体を見直したほうがダイエットには効果的です」。

 

(6)“炭水化物抜き”の低糖質ダイエットはより効果的に痩せられる?
→【ホントだけど……】

「医師が進めるようなマイルドな“低糖質ダイエット”は効果があると思います。ただし、『炭水化物などの糖質を全く取らない』などの過激な低糖質ダイエットをすると、確実に仕事のパフォーマンスが落ちていきます。というのも、脳に最初に入っていくエネルギーは“糖分”なので、糖分が不足すると頭が働かなくなってしまうからです」。

 

低糖質ダイエットをしていなくても朝ごはんを抜いている、という方もいるかもしれないが、平井先生いわく「朝食べない人は午前中を捨てているようなもの」。脳の働きを良くして、仕事の効率を上げるためには、朝食で糖分とタンパク質、ビタミンをバランスよく取るのが理想的。忙しい人は、出社前にコンビニのサンドイッチをつまむだけでも、パフォーマンスが格段に上がるそうだ。

見た目の良さは気になるけれど、仕事に趣味に、人生を謳歌するためにもまずは“健康”でいることが何よりも重要。“ホント”の噂を適度に取り入れつつ、自分の食習慣を少しずつ変えていくのがベストなのかも。

周東淑子/やじろべえ=文

【取材協力】
平井千里(ひらい ちさと)
管理栄養士、総合情報サイトAll About「実践栄養」ガイド。女子栄養大学大学院(博士課程)修了。名古屋女子大学 助手、一宮女子短期大学 専任講師を経て大学院へ進学。「メタボリックシンドロームと遺伝子多型」について研究。博士課程終了後、介護療養型病院を経て、現職では病院栄養士業務全般と糖尿病患者の栄養相談を行う傍ら、メタボリックシンドロームの対処方法を発信している。
https://allabout.co.jp/gm/gp/1524/profile/

 

# 37.5歳はカラダのまがりかど# ダイエット
更に読み込む