https://oceans.tokyo.jp/lifestyle/2017-0831-2/

CKB・横山剣に聞いた「やりたいことと生活を両立する知恵」

このエントリーをはてなブックマークに追加

価値観のコリをほぐす“読むサプリ”
37.5歳におしえたいこと Vol.2
気持ちはまだまだ若いが、そろそろ成熟への一歩も踏み出す世代。それが37.5歳。だからこそ若者の間で流行っていることを知っておきたいし、先輩には引き続きアドバイスを頂戴したい。自分の「好きなモノ」だけでアタマの筋肉がカチコチにならないよう、同世代以外の著名人のみなさんに聞いてきた。「37.5歳におしえたいこと、ありますか?」

横山剣さん(57歳)率いるロックバンド、クレイジーケンバンド(以下CKB)は今年で結成20周年を迎える。結成当時の剣さんはまさに37.5歳。バンド活動の傍ら、横浜の税関で輸出貨物の検査官をするという2足のわらじ生活。当時を振り返りながら、剣さんが今の37.5歳に“おしえたいこと”とは何か、聞いていこう。

仕事は面倒でもムダじゃない。主体性を忘れなければ、自然と目標に向かう

「大きなマネジメント会社に所属して活動する道や、スポンサーを付けるという選択肢もありましたが、それだと活動が制限されたり、やりたいことができなくなっちゃうんじゃないかと思ったんです。そこで『自分がスポンサーになればいいや』と閃きまして、割とお給料のいい会社に勤めてバンドの活動費に充てました」

それが37.5歳当時。中学2年の頃からCM音楽を売り込むために自ら広告代理店に電話をしたり、LAで買い付けてきた古着の行商を通じてクールスRCのリーダーと出会い、“ボーヤ”として働くようになり高校を休学。仕事の妨げになると思い復学を断念。剣さんの生活の中心には、常に音楽があった。

「アルバイトは仕事を休むとお金がもらえないけど、社員になっちゃえば有給も付くうえレコーディングもツアーもできるんじゃないかって甘い考えもあって。結局思いどおりには休めなかったんですけどね(笑)。でもそれまでは『明日どうなっちゃうんだろう』と生活していたんですが、首が繋がって良かったです」

それまでは仕事が不安定なことで、将来に対する不安を常に抱えていたという。

「もちろん稼ぐことが重要! なんですが、それが目的になるとブレちゃうの。たとえば自分の中に決めごとを3つ作って主体性を曲げなければ、目標へは自然と向かうと思います。もちろん面倒くさいこともありますが、それはガマン代。僕の場合は“楽曲さま”が頂点にあって、そのために仕事をしていましたが、仕事が楽曲作りに繋がることも多かったので、ムダな経験なんてひとつもありませんね」

これこそ、剣さん流の“やりたいことと生活を両立するための知恵”である。

「いい加減な性格なんであまり偉そうなことは言えないんですけど、メンバーも当時から仕事とバンドを両立していたな。生活に飢えて音楽どころじゃない人が多かったのでCKBはそうなりたくなかったんですよね」

20年の集大成がついに完成!この先の音楽活動は……?

ただ、当初のCKBは長く続けるパーマネントグループではなく、前のバンドを解散した頃に受けた営業公演のために、急遽集めたメンバーの集まりだったという。

「東京の福生と静岡で2本の営業を演るためだけに、顔見知りのバンド仲間に声をかけて。こういうギャラと条件でやらない? と。ところがそのまま続けることに。なんか無限の可能性を感じちゃいまして。今は11人ですけど、当時は6人でした。第2ギターのがーちゃん(新宮虎児・54歳)が途中で辞めたんですけど3年後には戻ってきました。出戻りって多いんですよ。なんか実家みたいなね(笑)」

アナログ盤を自主製作し、クラブでDJがかけてくれたことでCKBの認知は徐々に広まった。音楽だけで生計を立てられるようにもなって、あっという間に20年が経過。このたび「CRAZY KEN BAND ALL TIME BEST ALBAM 愛の世界」をリリースする。

「これまで300曲前後を作ってきたんですけど、絞り込むのは大変でしたね。ファンクラブの人気投票や、毎週演ってるライブハウス・長者町フライデーでのリクエストカードを集計したり、スタッフやメンバーの意見も聞いたんですけど、圧倒的なベスト50曲はできなくて。じゃあもう好みで、埋もれてるものも含めて『再プロモーションしたい曲はどれだ!?』という観点で絞り出しました」

ランキングチャートに載った曲からマニアックな曲まで、たっぷり収録している。

「ベスト盤という考えはちょっと捨てて、3枚組のニューアルバム作る感じで、曲の並びにも“リンク感”があるようにこだわって、人生のサニーサイド、ダークサイド、清濁併せ吞んだ天国と地獄とか、そんなストーリー性が表現できた。それでもまだ、『これ入れておけば良かった』ってのが100曲くらいあるんです(笑)」

“楽曲さま”が頂点にあるのは今も変わらず。まさに「三つ子の魂百まで」を地で行く剣さんの生き方には、学べる部分も多い。しかしご本人は「絶対に音楽にこだわりつづけたい」ということでもないのだとか。

PROFILE

横山剣
1960年、“ィ横浜”生まれ。クレイジーケンバンド・リーダー。ダブルジョイレコーズ代表取締役。小学校低学年のころより脳内で音楽が流れ初め、独学で作曲活動を開始。’81年にクールス?RCのメンバーとしてデビュー。その後、ダックテイルズ、ZAZOU、CK’Sなどのバンド活動のあと、’97年にクレイジーケンバンドを結成。20周年記念アルバム『CRAZY KEN BAND ALL TIME BEST ALBAM 愛の世界』が絶賛発売中。苦渋の決断と断腸の思いを繰り返して選んだ魂の55曲は、CKB初心者にも薦めたい入門編であり、ファンも唸る珠玉のセレクトだ!

※文中の年齢表記などは公開日時点のものです

林 和也=写真 吉州正行=取材・文

このエントリーをはてなブックマークに追加
大泉 洋が故郷・北海道が舞台の映画でみせる、家族や仲間がいる強さ
2019.02.03
ありのままを表現する木村カエラの “小さくも新しい刺激”
2019.01.06
シティアウトドアの達人に訊く「なぜ街にアウトドアウェアが必要なんですか?」
2018.12.21
個性派揃いの劇団「大人計画」で松尾スズキが見出す演劇の醍醐味
2018.12.07
ビビッドな配色で魅せるゆったりシルエット
2019.02.21
上質なネイビーパンツでカジュアル感を抑えるお手本
2019.02.21
ダークカラーに白スニーカーで軽さをプラス
2019.02.21
全身オーバーサイジングで“トレンドを纏う”
2019.02.20
ライダーズ×タック入りパンツを使った技巧派フォルム
2019.02.20
ブラックインナーで引き締める、ゆったりシルエット
2019.02.20
定番かつ存在感あり。トートとコンバースで大人カジュアルに
2019.02.20
ミリタリー全開の気分には、パーカとパンツで“太さ”を楽しむ
2019.02.20
無骨なオリーブ×オフホワイトで“優しいけど頼れるパパ”に!
2019.02.19
カジュアルに潜む上品さの源は? ハイブランドのワイドパンツ
2019.02.19
定番色で作られた、清潔感あるストリートスタイル
2019.02.19
古着派の絶妙なこなし方。黄色いスニーカーでポップさを投入!
2019.02.19