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2021.08.29

あそぶ

アウトドアでの使い勝手に優れた「プリムス」製品8選。ポイントも丁寧解説

プリムス
「Camp Gear Note」とは……
1892年にスウェーデンで産声を上げ、今や世界120カ国以上に展開している“燃焼”の専門メーカー「プリムス」。
1911年に人類史上初めて南極点に到達した探検家アムンゼンは、「この探検において、プリムスはもっとも頼りになる存在だった」とメッセージを残している。以降も、数多くの世界的冒険にプリムスは選ばれ続けてきた。
厳しい環境下での使用を念頭においた、軽量かつ携行性に優れたエクスペディション向けストーブの開発は、彼らの得意とするところ。近年は長年積み上げてきたそのノウハウを応用し、キャンプやピクニックをより快適に楽しむためのラインナップも幅広く手掛けている。
ブランドの歩みを取り上げた前編に続き、後編は彼らのラインナップの中から、8つの秀作をピックアップして紹介しよう。

誕生時のデザインを踏襲する超ロングセラー

プリムス
「2243バーナー」(8250円)はプリムスの顔的存在。253g。
この「2243バーナー」の存在無しに、日本に「プリムス」の名が広く知れ渡ることはなかっただろう。もはや、「ガスシングルバーナーの歴史そのもの」と言っても過言ではないほどの名作である。
プリムスが日本に上陸した35年以上前から、見た目はこのまま。
出力値の変更など(現在は3600kcal/hのハイパワー仕様)細部のアップデートはあるものの、現行モデルまでほぼ基本構造も変わっていないのだから驚きだ。いかに完成されたプロダクトなのかがわかる。
プリムス
美しい青の炎は完全燃焼している証。
最大の特徴はX字に配置されたゴトクにある。
この形状はクッカーを置く安定感のためだけではない。一見無防備に見える火口を、このゴトクが風防の役割を兼ねることで守っている。
例えば、風向き次第で1/4が消えてしまっても、X字ゴトクに守られた残り3/4が燃焼し続けて、消えた部分もすぐに復活できる合理的な構造なのだ。
また、分解してコンパクトに収納できる構造と軽量性(253g)、トロ火も自在に使えるほど、細かな火力調整ができることも人気を博した一因である。
プリムス
「2245ランタン」(1万1550円)。ホヤは明るい光を放つスリガラスを採用。200g。
「2243バーナー」と同じく、「2245ランタン」も35年以上に亘って売れ続けている人気モデルだ。
LEDにはない柔らかな光が特徴で、付属のワイヤーサスペンダーを使えば簡単に吊り下げることができる。
一般的なランタンによく使われるホワイトガソリンではなく、バーナーと同じOD缶のガス燃料を使えるため、初級者にも比較的扱いやすく、全体の燃料を揃えてスリム化できることも大きなメリットだ。
プリムス
1985年のカタログ。現在も展開するモデルの原型がちらほら。


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