2021.07.28
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BMXレーシングは彼女なしには語れない。 五輪代表選手、BMXプロレーサー畠山紗英とは?

当記事は「FINEPLAY」の提供記事です。元記事はこちらから。

©Kunihisa Kobayashi / Red Bull Content Pool

ついに東京オリンピック2020を控えた今年、自国でオリンピック種目として開催されるアクションスポーツの1つ「BMXレーシング」。

BMXという自転車で複雑な起伏のあるセクションをこなし順位を競うこの競技が、いま日本で注目され始めている。その立役者の1人が、東京オリンピック日本代表候補内定選手の畠山紗英だ。

2008年の北京オリンピックから正式種目になった「BMXレーシング」。アメリカ発祥のスポーツということもあり、特に欧米諸国では競技人口が多く、競技レベルも高い。

近年、欧米勢が世界ランキングのトップを独占する状態が続いていたが、畠山はその均衡を破りうる選手として、日本国内だけに留まらず世界から注目されている。

2021年5月8日にイタリアのヴェローナで行われたUCIワールドカップ第1戦では、畠山が並みいる海外勢を相手に大健闘、日本人女子初の3位入賞を果たした。

日本人女子初の快挙を記念しFINEPLAYでは、大会を終えた畠山にインタビューを敢行。心の内を語ってもらった。

©Navada BMX Photography

〜過去最高のコンディションで迎えた2021年。東京オリンピックを控え、今シーズン初戦となったワールドカップ第1戦で、日本人女子初の3位入賞を果たした今、今後についての率直な気持ちとは〜

©Japan Cycling Federation

自分は世界のトップで戦えるという自信がついた。

――ワールドカップ(以下、W杯)で3位入賞するのは日本人女子史上初で、畠山選手としても今シーズン幸先いいスタートですよね?

畠山紗英(以下、畠山) はい。2016年からチャンピオンシップクラスになってたくさんのW杯のレースに出場してきて、2019年に初めてW杯の決勝に進出することができて、今回のW杯が3回目の決勝進出でした。

今までは正直決勝進出が目標でしたが、今回の3位入賞という結果から、自分はもうトップで戦えるという自信がついたので、今回のこの成績を収められたことは私にとって、今シーズン良いスタートになったなと思います。

――今大会、当日の感覚の違いやメンタル面での変化はありましたか?

畠山 当日、練習から走った感覚として、いつもより調子が割と良かったこともあり、焦りはなくメンタル面は安定していたと思います。実際にレース中も自分の走りができて決勝まで勝ち上がれたことでさらに自信がついていきました。

――レース中、特に自分が今回いけると感じた瞬間があれば教えてください。

畠山 準決勝でスタートが決まり、同じヒートに優勝候補の選手が数名いたにも関わらず、先頭に出てから終始抜かれることなく1位で通過でき、準決勝のトップタイムで決勝進出できたときに今回はいけると思いました。

――今回、日本人女子初という前人未到の成績を残すことは簡単ではなかったと思いますが、これまでに経験したことや、その中で葛藤などはありましたか?

©Japan Cycling Federation

畠山 エリートに上がって4年間あまり良い結果を残したことがなかったので、なんでだろう、どうしたらいいんだろうと考えることもありましたが、結果はあまり意識せず、フィジカル面の強化、自分の苦手な部分をひとつひとつ改善してきました。

コロナウィルスの影響もあり、公式レース参戦としては約18ヶ月ぶりで、正直不安要素もありましたが、今までのトレーニングの成果のひとつとして、今回このような結果になったことは嬉しく感じています。

――畠山選手は東京オリンピック代表候補内定を既に決めていますが、今回のワールドカップの成績を受けて今シーズンの意気込みを聞かせてください。

畠山 今回のW杯で今の自分のレベルを確認することができたので、それが大きな自信になりました。東京オリンピック、その後に世界選手権と大きな大会が続きますが、自分のベストパフォーマンスが出せるように頑張りたいと思います。

――今後の大会で畠山選手を応援する上で、特に注目して見て欲しいところはどこですか?

畠山 ジャンプが私の強みで得意とするテクニックなので、ジャンプのセクションでどんどん加速していく、コース上でのスピード感を特に見て欲しいです!

更にこのスキルを磨くために、最近は男子専用の大きなジャンプセクションを飛ぶことにも挑戦しています。

©Bart de Jong/EBC

「BMXレーシング」をもっとたくさんの人に知ってもらいたい。

――畠山選手の思うBMXレーシングシーンの現状と東京オリンピック後にどんなBMXシーンになることを期待していますか?

畠山 少しずつ認知度は高くなっているかもしれませんが、やはりまだ日本ではBMXはマイナーなスポーツだと思います。私がオリンピックで活躍できれば、このBMXというスポーツをもっと沢山の人に知ってもらえる大きなチャンスになると思っています。

東京オリンピック後に日本のBMXシーンがもっと盛り上がることを期待して、そのきっかけのひとつになれるように頑張ります。

――これから初めて「BMXレーシング」を観戦する方は、楽しむためにどんなところに注目するのがオススメですか?

畠山 「BMXレーシング」は名前の通りレースなので、スタートからゴールまで先にゴールしたが勝ちというシンプルなルールだからこそ、初めて見る人でも楽しめるのがこの「BMXレーシング」の魅力だと思います。

8mのスタート台から約60kmで下るスピード感、10m以上の大きなジャンプを飛ぶ迫力、各セクションでの選手同士のぶつかり合いなどもスリルがあって観ている側としても盛り上がれると思います。

©Navada BMX Photography

今回の東京オリンピック2020より「BMXレーシング」の他に「BMXフリースタイル・パーク」が追加され、世界的に更に人気が高まっているこのスポーツ「BMX」。

特に今大会では、「BMXレーシング」より畠山紗英と長迫吉拓が、「BMXフリースタイル・パーク」では中村輪夢と大池水杜というメダル獲得に期待のかかる有力選手が既に代表候補に内定しており、この東京でBMX競技にて日本人史上初のオリンピックメダリストが現れることも十分あり得るので、今回歴史的な瞬間を目の当たりにできることを期待するばかりだ。

BMXも原点は自転車という我々が普段の生活で活用する移動手段のツールがスポーツとして、またオリンピック競技として形を変え、この夏我々に大きな感動を与えてくれることだろう。

©Japan Cycling Federation

コロナウィルスによって一年延期となった東京オリンピック2020だったが、その一年のギャップを最大限活かして、過去最高のコンディションで今シーズンを迎えている畠山紗英。

自身初のオリンピック出場となる、この東京で金メダルを獲得を目標に掲げてきた彼女。

大きな目標に向けて、いま一歩ずつ着実にその軌跡を辿っている。
今後の畠山紗英の活躍を始め、今年「BMXレーシング」に注目していきたい。

畠山紗英の公式サイトが公開

なお、畠山紗英の公式サイトが自身の誕生日でもある、6月7日にオープンした。

今後の自身の活動状況や最新情報の発信のために運用していくとのことだ。

 

記事提供=FINEPLAY

# BMXレーシング# オリンピック# ファインプレイ# 東京五輪# 畠山紗英
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