OCEANS

SHARE

2021.05.30

あそぶ

生粋の都会っ子が手掛けるアウトドアレーベル「コティ ビューティ&ユース」の出発点

ユナイテッドアローズからデビューしたアウトドアレーベル、コティ ビューティ&ユース。オープン初日には400人が並んだという話題のショップを手掛ける中島小太郎さんは、ビューティ&ユースのプレスとして、ファッション業界ど真ん中の日常を送っている。
しかも東京生まれ、東京育ちという生粋の都会っ子だ。
「幼少期から都会で過ごしていたので、土いじりや川遊びとは縁遠い生活を送ってきました。そんな非アウトドア派の自分でしたが、スタイリストの友人に誘ってもらったキャンプが転機になりました」。
生粋の都会っ子が手掛けるアウトドアレーベル「コティ ビューティ&ユース」の出発点
「コティ ビューティ&ユース」ディレクター 中島小太郎さん●1979年、東京生まれ。ビューティ&ユース ユナイテッドアローズのPR担当。2021年4月にデビューするコティ ビューティ&ユースではディレクターを務める。新レーベルのテーマは「クリエイティブなキャンプストア」。
月並みながら、初キャンプの非日常感と普段の生活とのギャップにノックアウトされ、今では月2ペースでフィールドへと出かけるまでに。
「やっぱり都市部から離れれば離れるほどいいキャンプ場がありますよね。植生もがらっと変わりますし。特にサイトの近くに水があるところが好きで、子供たちを自然の中で遊ばせるためにも通っています。一緒に行くのはファッションやアウトドア業界の人が多いです。
当初はプライベートでのお付き合いでしたが、今ではビジネス面でのパートナーとして深く関わるようにもなってきました。でも、それもキャンプを通じてお付き合いしていたからこそ、できたことなのかなと。
みんなオフでも普通に会う人たちと言いますか、顔を合わせてもオンのスイッチになかなか切り替わらないんですよ。それはきっと、出会ったり知り合ったりしている場所がキャンプというのも大きい。東京でより、山で話をするほうがヘンな壁がないんです」。

自然の中ならではの人間関係が築かれるのだ。コティ ビューティ&ユースの出発点は、間違いなくここにある。もうひとつは、キャンプギアの圧倒的な面白さ。
「今、ガレージブランドと呼ばれる小規模なメーカーのアイテムが盛り上がっているんです。押しなべてクオリティが高く、個性的で、でも大量生産が難しいため販売数が限られていて。展示会やイベントに並んだり抽選に当たらないと購入できないケースも珍しくありません。
これって’90年代の原宿・裏原宿にあったファッションシーンの感覚に近い。店頭に行くまで何があるかわからないワクワクがありますし、思わぬ出会いも待っていたりして、その高揚感を久しぶりに味わえていますね。
それと、キャンプって揃えるべきモノが沢山あって、まず何を買っていいのか迷いがち。それを僕らなりのフィルターを通して、百貨店ならぬ“十貨店”として提供したいという思いでやっています」。
 
山本 大=写真 磯村慎介(100milier)=文


SHARE

次の記事を読み込んでいます。