みんなの“欲しいモノ”を徹底特集! 「2020年、これ始めます」カタログ Vol.30
2020.02.13
LEISURE

価値を熟知する選曲家がセレクト。アートなアナログレコード傑作選【前編】

絵になるから、飾りたくなるアナログレコード

レコードは音楽を楽しむためのもの。もちろん、正しい。だが、このデカくてかさばるメディアは、そのサイズ感に伴った視覚的な面白さと存在感も併せ持つのだ。趣向を凝らしたデザインから実はビッグなアーティストが手掛けていたものまで、知るほどに深いレコードの世界。

本企画では、アートワークとしてのレコードの価値を熟知する選曲家・上村真俊さんに、自宅に飾れる、飾りたくなる名盤をレビュー付きでセレクトしていただいた。

 

キュレーターはこの人! 上村真俊さん(44歳)
代官山のレコードショップ、ボンジュールレコードの創設から昨年まで、20年以上にわたりディレクションとバイイングを行ってきた選曲家。マドンナやケイト・モスといったセレブリティの来日イベントのDJなども多数担当し、現在は盟友、アンドリュー・リチャードソンが手掛けるポルノカルチャー誌&ファッションブランド「リチャードソン・マガジン」の日本でのブランディングを取り仕切っている。

 

『WITCH』
LESLIE WINER

『WITCH』 LESLIE WINER

「レスリー・ウィナーは’80年代からNYでモデルとして活躍し、もともとバスキアとも付き合っていた人。その縁で、このジャケットもバスキアが手掛けています。昔流行った、いわゆるトリップホップのルーツと言われていて、元PILのジャー・ウォブルが参加した、隠れた珍品として音楽ツウの中では知られています」。

 

『The Escapades Of Futura 2000』
Futura 2000

『The Escapades Of Futura 2000』 Futura 2000

「今また再評価が進む、ご存じフューチュラですが、実は初期には自分でラップもしているんです。1982年なので、“裏原”にその名が知れ渡る10年くらい前で、当時はまだカフェでバイトをしてたそう。ザ・クラッシュの演奏に乗せて、ヒップホップ黎明期の重要人物、ファブ・ファイブ・フレディも参加しています」。

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『VIRGINS』
The Virgins

『VIRGINS』 The Virgins

「シュプリームクルーのエーロンのレーベル、aNY thingから出ていたアルバム。メンバーのドナルド・カミングはモデルとして、アー・ペー・セーのキャンペーンでテリー・リチャードソンに撮影されています。このジャケットも写真はテリーで、アートワークはコンテンポラリーアーティストのダン・コレンによるもの」。

 

『In A Silent Way』
MILES DAVIS

『In A Silent Way』 MILES DAVIS

「マイルスがエレクトリックな音にシフトし始めたばかりの頃の作品。ハービー・ハンコックにチック・コリア、ウェイン・ショーターと、オールスターばりの参加メンバーです。撮影は当時ジャズの巨匠やアルバムカバー、ニューオーリンズのアーティストを数多く撮影していた巨匠、リー・フリードランダーによるもの」。

 

『Obituaries』
Adam McEwen

『Obituaries』 Adam McEwen

「英国人コンテンポラリーアーティスト、アダム・マキュアンの代表的な手法が現存の人物でオビチュアリー(死亡記事)をつくるというもの。ケイト・モスの作品が有名です。400枚限定の本作はリチャード・プリンスと米国のロックバンドのメルヴィンズの死亡記事をひたすら本人が読むというシュールな内容(笑)」。

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『Buffalo Stance』
Neneh Cherry

『Buffalo Stance』 Neneh Cherry

「ジャズの巨星、ドン・チェリーの娘で、UKヒップホップの源泉のワイルドバンチやマッシブアタックとも活動していたネナのデビュー作。撮影はファッションフォトグラファーのジャン・バプティスト・モンディーノ、デザインは一世を風靡したスタイリストのジュディ・ブレイム。当時のロンドン最先端の空気ムンムンです」。

 

『Essential』
Soulwax

『Essential』 Soulwax

「ベルギーのダンスロックバンドが昨年出したアルバムで、BBCの番組用に2週間で制作されたというもの。アートディレクションは昨今話題のパリのイル・スタジオというクリエイティブチーム。シュプリームのデザイン、シャネルやナイキの広告も手掛ける彼らだけに、現在進行形のエッジを感じるアートワーク」。

 

『Loud Song』
RICHARD PRINCE

『Loud Song』 RICHARD PRINCE

「コンテンポラリーアーティストのリチャード・プリンスが音源を出したというだけでも驚きましたが、更にソニック・ユースのキム・ゴードンがジャケットを手掛けた、アートピースとしてかなり衝撃的な1枚。収録されているのは本人曰く、“1980年代にやっていたバンドの音”とのことですが、真実はわかりません」。

 

高橋絵里奈=写真 今野 壘=編集・文

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