Camp Gear Note Vol.26
2020.01.12
LEISURE

クライマーだけのモノにしちゃもったいない!「ロックス」の多彩なバリエーション

連載「Camp Gear Note」
90年代以上のブームといわれているアウトドア。次々に新しいギアも生まれ、ファンには堪らない状況になっている。でも、そんなギアに関してどれほど知っているだろうか? 人気ブランドの個性と歴史、看板モデルの扱い方まで、徹底的に掘り下げる。

ロックス

カリフォルニア生まれのクライミングパンツ「ROKX(ロックス)」の歴史を振り返った前編に続き、後編は具体的な製品について掘り下げていきたい。

お話を伺ったのは、デザインからPRまで幅広く担当する「エスシーティージャパン」の細野猛彦さん。まずは、ロックスを象徴する定番モデルについて教えていただこう。

ロックス

これぞクライミングパンツのスタンダード

「創業者のマイク独自のアイデアを各所に盛り込んだ『MG ウッドパンツ』が、ロックスの原点。うちの大定番です。創業時と比べると細かな変更はあるものの、大きな違いはストレッチ性のあるコットンツイル地を採用したことくらいです」。

【大定番】MG ウッドパンツ

ロックス

ロックス
創業者であるマイク・グラハムのアイデアが存分に体感できる逸品。

こちらのモデルには、ブランドを象徴する3つのディテールが採用されているという。

ひとつめは、股下に設けられた「ガゼット クロッチ」。

「これがあることで、大胆に足を上げるような動きでも生地が突っ張りません。縫い目に余計な負荷が掛からないので、耐久性アップにもつながっています」。

ロックス
股下に設けたガゼットが足上げをスムーズにする秘密。

 

裾やウエストに設けられた肉厚な「リブ」も、特徴的なディテールのひとつ。着脱を容易にするだけでなく、裾をすっきりと絞ることでバタツキを抑え、登山やクライミング時の足元の視認性を高める役割も果たしている。

ロックス
クライミング時に足元が見やすいメリットもある。

最後に、丈夫なナイロン素材で作れた「ウェービングベルト」にも、クライマーならではの発想が盛り込まれている。クライミング時にも片手でベルトを調整できるシンプルな構造になっているのだ。

ロックス
アウトドアユースに耐える丈夫さも魅力。

上記3つのアイデアは、1970年代からマイクが作るクライミングパンツに採用され続けてきたもの。これらのディテールはロックスにとどまらず、現代のクライミングパンツのスタンダードと言っても過言ではないほど、広く採用されている。

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より汎用性を高めた最新型

続いて、定番から派生したモデルにも目を向けてみよう。「ライト トレックパンツ」は、クライミングパンツ開発で培った技術を、 ほかのアクティビティにも使える形へと昇華させた進化型だ。

【進化型】ライト トレックパンツ

ロックス

ロックス
アウトドアだけでなく、街でも着られるきれいなシルエット。

「用途を選ばず、さまざまなスポーツやフィールドに対応します。強度と速乾性に優れたストレッチナイロンに立体裁断を施しているので、細身ですが窮屈さはなく、履き心地は快適そのもの。シルエットが美しく、街着として愛用してくれているユーザー様も多いモデルです」。

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フリース素材のモデルが充実しているワケ

さらに、この冬人気を集めているのが、肌触りの良いフリース素材を使ったモデル。フワフワのフリース素材ポーラテックフリース200を採用した「クラシック200フリースパンツ」[下の写真左]、一見ニットのように見えるポーラテックサーマルプロを使い、手入れの簡単なフリースの利点を生かした「グースパンツ」[下の写真右]が特に人気の商品だ。

【注目モデル】クラシック200フリースパンツ、グースパンツ

ロックス
一度足を通せば、フリースパンツの履き心地の良さの虜になるはず。

実は、フリース素材にもさまざまな種類があり、厚みや仕上げ次第で多様な風合いや特徴を持たせることができることは意外と知られていない事実。

「僕らの会社は、フリース素材をはじめ、防水撥水素材や化繊中綿を開発するブランド、ポーラテックの日本代理店も兼ねています。だからこそ、素材の特徴をよく把握し、最新の素材をいち早くコレクションに採用できるんです」。

ロックスがフリース素材を上手に使いこなせるのには、こんなワケがあったのだ。

ロックス
[上]「ポーラテックサーマルプロ」、[下]「ポーラテックフリース200」。同じフリース素材でも、種類の違いで風合いは大きく異なる。

前出の2種とは異なる風合いを持つ、モコモコタイプのフリースジャケット「バーバージャケット」も注目のアイテム。両面起毛した繊維の膨らみが温まった空気を保持するため、1枚でも抜群に温かいウェアだ。同素材のベストも展開しており、ウェブショップでは既に完売するほどの人気を集めている。

【注目モデル】バーバージャケット

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モデルごとの適材適所な素材使いはロックスの十八番。
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クライミングウエアからオールタイムウェアへ

最後に今後の展開予定についても話を伺うと、興味深い答えが返ってきた。

「クライミングの激しい動きに対応できるウェアって、実はいろいろなアクティビティにも、日常使いにも快適なウェアなんです。サイクリングパンツとして作った「MGマウンテンサドルパンツ」のように、今後は少しずつですが、対象とするアクティビティの幅を広げたモデルを展開するかもしれません」。

【特殊型】MGマウンテンサドルパンツ[写真左]

最新の「MGマウンテンサドルパンツ」[左]は、創業当初に作られていた独特なカッティングの「クライミングショーツ」[右]がアイデアソース。

つまり、快適にクライミングができるウェアを目指していたら、いつの間にかどんなシーンで着ても快適なデザインが出来上がっていたのだそう。シーンやフィールドを選ばないロックスのウェア。あなたならどう着こなすかを想像しつつ、次なる展開を首を長くして待つこととしよう。

ロックス  

[問い合わせ]
エスシーティージャパン
03-5436-6389
www.rokxusa.jp

矢島慎一=写真 池田 圭=取材・文
# Camp Gear Note# クライミングパンツ# ロックス
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