2021.10.05
HEALTH

糖質制限に真っ向勝負!「白米ダイエット」で世界チャンピオンになった男の話

ダイエット市場を席巻している「糖質制限」に待ったをかける男がいる。

元ボクシング世界チャンピオンの木村 悠さんだ。

木村 悠●1983年千葉県生まれ。元ボクシング世界チャンピオン。株式会社ReStart代表取締役。仕事とボクシングの二刀流で「商社マンボクサー」として注目を集める。2014年ライトフライ級日本タイトル、2015年WBC世界ライトフライ級チャンピオンの座に輝く。著書『ザ・ラストダイエット』(集英社)。

試合前のボクサーは減量のため水さえも断つはずだが、木村さんの場合は違う。

白米を一日2合以上も食べまくり、結果、世界チャンピオンのベルトを腰に巻いた。そんな王者は“糖質は敵”という考え方に真っ向反論し、“白米ダイエット最強説”を唱えている。
 
これは一聴の価値あり(!?)ということで、早速、話を聞いてみた。

 

無茶なダイエットでスタミナ負けした苦々しい過去

「2011年、その試合に勝てば日本タイトルに挑戦できるという試合で負けてしまったんです。無茶な減量をしたために、スタミナも集中力もなく、パフォーマンスが落ちちゃったんですね。

痩せることはいくらでもできるんです。でも、このままじゃ強くなれない、と自分を変える決心をしました。それで辿り着いたのが白米ダイエット。今からちょうど10年前です」。
 
当時、体の水分量を減らす方法で体重を極限まで落とし、計量に臨んでいた木村さん。試合で力を出せないなら元も子もないと減量方法の変更を決意。暗中模索のなか出会ったのが、白米ダイエットを提唱する栄養指導者だったという。

「栄養指導者の方から、ごはんの量が全然足りないと言われました。麺やパスタを好んで食べてましたが、そこから一日3食、日に2合以上白米を食べるようになりました。

2週間くらい経った頃ですかね、体重が2〜3kg自然に落ちていったんですよ。我慢していないのに体重が減ったので、さすがに手応えを感じました」。


 
木村さんを驚かせたのはさらにその後。良い変化が連続したという。
 
「僕はサラリーマンをしながらボクシングをしていたので、練習は仕事のあと。結構ヘトヘトになるんです。でも、白米を食べるようになって疲れを感じなくなるようになりました。
 
力が湧いてくるっていうか……。日中の仕事でも、集中力が増していることに気づきました」。

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白米は自分だけの秘密。陰の努力で最強のボクサーに

仕事後の練習でもスタミナが切れなくなり、集中力アップを体感した木村さん。白米に対して半信半疑な気持ちが、いよいよ確信に変わったという。
 
「白米ってスゴいって感動したのを覚えています。お通じも良くなり、甘いものを欲することも減りました。無理なく体重をコントロールできるようになって、減量の辛さから解放されましたね」。

白米パワーでみるみる最強ボディを手に入れる木村さん9年の変遷。

それから3年後、ボクシングの試合では連戦連勝が続き、2014年にライトフライ級日本タイトルを獲得。2015年にはWBC世界ライトフライ級チャンピオンに。木村さんの体や顔つきがどう変化していったのかは、上の写真からもお分かりだろう。
 
もちろん、木村さん自身がスゴいのは言うまでもなく、それを支えた白米の力はやはり侮れなさそうだ。
 
「現役当時は、白米のスゴさを周囲に内緒にしてました。今は僕の影響で、白米ダイエットを取り入れるボクサーもいるみたいですよ」。

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なぜ糖質制限では勝てなかったのか? 3つの弱点

「僕は100回以上試合をしてきましたが、それは100回以上、減量をクリアしてきたということ。もちろん、糖質制限もやりました。でも、ボクサーには致命的なデメリットがあったんです」。

単品ダイエットや断食道場、菜食中心など、あまたあるダイエット法を試してきた木村さん。当然、手っ取り早く体重を落とせる糖質制限も試した。だが、今では異議を唱える立場へと転向。その理由は3つあるという。
 
「脳の9割は糖質からエネルギーを補給していると言われるので、糖質制限をすると集中力がなくなります。ぼーっとしたり、イライラしたりもしました。
 
あとは、筋肉の衰えです。糖質が不足することでタンパク質が分解されやすくなり、筋肉がエネルギーとして使われてしまいます。そのため、怪我をするようになりました。
 
糖質制限のしすぎで、顔がたるんできたなと感じる人もいるのではないでしょうか。要は老化の促進ですね。足腰が弱くなったりもして、健康寿命が縮まると思います。僕も糖質制限をしていた頃は、そういう実感がありました」。

 

プロテインも不要? 白米の10のワンダフル

©︎flyingv43/iStock

実は、白米ダイエットを始めてからというもの、木村さんはサプリメントもとらなくなったという。
 
「白米にタンパク質が相当含まれているので、現役時代にプロテインを飲むことも全然なかったんです」。
 
ちょっとした筋トレをする人でさえプロテインを飲むのが、時代の風潮。だが、まさか現役ボクサーがプロテインの必要性を一掃するとは。
 
「白米が僕のサプリです」とまで木村さんは言う。木村さんの白米最強説に基づく10のワンダフルなメリットはこちら。

ワンダフル① 栄養をしっかり摂れる
白米にはビタミンB、食物繊維、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、鉄、タンパク質など、栄養が豊富に含まれている。玄米も栄養価は高いがデトックス効果も大きいため、必要な栄養素まで体外へ排出してしまうことも。
 
ワンダフル② 代謝が上がる
白米は消化がいいため、消化器官に負担がかかりにくい。胃腸の活性化が促進されることで代謝が上がり、痩せやすい体質に変わる。


 
ワンダフル③ 満腹感を得られる
パンやパスタなどと違い、白米には添加物が含まれることがない。その分、栄養価が高い。また、咀嚼しやすいため、満腹感が早く得られやすい。ただし、よく咀嚼することが大切で、木村さんは「箸を置いて20回噛む」を推奨。
 
ワンダフル④ ムダな間食がなくなる
お茶碗一杯分の白米には約50〜60gの糖質が含まれている。つまり、白米をしっかり食べていれば糖質が不足することがないため、甘いものやお酒を欲することが少なくなるという。
 
ワンダフル⑤ リバウンドしない
白米を1日に3食しっかり食べられるので、我慢をするストレスがほとんどない。続けやすく、リバウンドもしにくい。木村さんが提供する「木村式ダイエット」に参加した100人のなかで、リバウンドはゼロ。


 
ワンダフル⑥ 簡単に続けられる
白米ダイエットに欠かせないのは、白米を炊く、という究極にシンプルな手段のみ。味に飽きたら梅干しを添えたり、ふりかけをかけたり、卵かけごはんにしたりすればいい。時間がない時はコンビニでおにぎりを買えばOK。
 
ワンダフル⑦ 財布にやさしい
銘柄によるものの、ごはんは自分で炊くことが多く、その場合は1杯あたり約30円台。購入するケースがほとんどのパンは1個あたり約100円と考えると、白米の方が経済的。
 
ワンダフル⑧ 肌がきれいになる
白米ダイエットは、ビタミン・ミネラル・タンパク質など、栄養が豊富。そのため、痩せてもげっそりすることがなく、体重が減ってももちもちとした、きれいな肌が手に入る。

©︎Artem Peretiatko/iStock

 ワンダフル⑨ ぐっすり眠れる
お米にはメラトニンも入っているため睡眠の質が高まるという。「夕食にパスタやピザを食べると寝付きが悪いですが、ごはんを食べるとぐっすり。まるで睡眠薬みたいですよ」と木村さん。
 
ワンダフル⑩ 痩せる
栄養価が高く、間食も減り、簡単に続けられるとあれば、もちろん「痩せる」ハードルは低い。木村式ダイエットに参加した約100人のうち、93.5%が減量に成功している。

白米のメリットや長所をたっぷり解説したが、「白米だけを食べていればいいのか?」というと、そういう話でもないらしい。
 
次回は実践編として、白米の正しい食べ方やおかずとの組み合わせ、適切な白米の量や糖質制限をしていた人が白米に移行する際の注意点などをうかがっていく。

 

ぎぎまき=取材・文

# ダイエット# 木村悠# 白米ダイエット
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