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2020.06.30

からだ

騒音被害だけじゃない! いびきを侮ってはいけない理由と予防策

「たのしい睡眠」とは……
たのしい睡眠
いびきは、かいている本人の睡眠の質を大幅に下げるだけでなく、周りの人の安眠まで妨げてしまう厄介者だ。しかし、ただの“騒音”と甘くみてはいけない。ときには恐ろしい病気を引き起こすきっかけになる場合もある。
「オレっていびきがひどくてさ〜」などとネタにしている場合ではない。“いびき”の原因と対処法をしっかり押さえておこう。
 

耳をつんざくような騒音の原因は、喉まわりの脂肪

睡眠中に狭くなった気道を空気が通る時に生じる気道壁の振動音。これがいびきの正体だ。
筋肉の活動が低下する睡眠中に、喉を支えている舌や筋肉が緩み、上気道が狭くなることで発生する。特に仰向けの姿勢だと、喉の奥にある軟口蓋や口蓋垂(のどちんこ)、舌根、喉頭蓋などが重力で下に沈み込みやすくなるため、いびきが悪化することが多いという。
ここで注意すべきなのが、気道が狭くなるぶん十分な酸素を体内に取り込めなくなる、ということ。そうなると眠りは自然と浅くなり、睡眠の質が低下してしまうわけだ。
いびきをかきやすい人にはいくつか特徴がある。
まず、肥満気味の人や顎が小さい人がそれだ。中でも肥満気味の人は顎から首にかけての脂肪が多いことが問題。横になったときに脂肪が気道を圧迫して、さらに狭くしてしまうことで大音量のいびきが発生しやすい。
また、花粉症やアレルギー性鼻炎などの疾患を持つ人も、炎症により鼻部分の気道が狭くなってしまうことから、いびきをかきやすい。
ほかに飲酒をしたあとも、いびきをかきやすいことがわかっている。アルコールをとることで舌を持ち上げる筋肉や口を閉じる筋肉が緩んでしまうことや、アルコールで鼻の粘膜が充血し鼻づまりがひどくなることが原因だ。


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