正しい体の動かし方が身に付く2つのストレッチ。ポイントは相撲とムエタイ
体の歪みを取り除いても、何もしないとすぐに歪んだ体に逆戻り。「スゴレッチ」の考案者・萩原健史さんによれば、常にまっすぐな男でいるためには、正しい体の動かし方を身に付けることが大切だという。
「曲がっても、すぐにまっすぐな状態に戻る竹のような体を目指しましょう。竹がしなるのは、節々が連動しているからで、人間の体も複数の部位が連動して動くのが理想です。そこで有効なのが『対角・螺旋運動』なんです」。
対角とは、右腕と左足、左腕と右足という斜めの動き。螺旋とは背骨を中心に体をねじる動き。これらを組み合わせたストレッチを行うと、体に対して遠心力が働き、しなやかな体が手に入るというのだ。
今回は、まっすぐな体を維持するための2つのストレッチを紹介しよう。
>「1日約3分のストレッチで体の歪みを解消! スゴレッチ考案者のセットメニューを伝授」を読む
全身を連動させる2つのストレッチ
①相撲ストレッチ
相撲の「四股」のポーズで、体をひねりながらツッパリの動きを繰り返す「相撲ストレッチ」。手と足を連動させて動かすことで、上半身の前後・左右のバランスを整えることができる。
「まずは足を肩幅よりも大きく開きます。足のつま先を外側に向けて45度くらいに開いてください」。
「次に、ゆっくりと腰を落としていきます。自分の真下に置いてある段ボールを持ち上げるかのようなイメージで行いましょう」。
「この体勢を維持しながら、片方の腕を後ろに大きく引き、反対の腕を前に押し出す運動を1分ほど繰り返しましょう。『押す』よりも『引く』ことを意識すると、スムーズに体を動かせますよ」。
②ムエタイストレッチ
続いては、タイの国技「ムエタイ」の膝蹴りの動きにヒントを得たストレッチ。手足を振り子のように動かして「対角運動」を行う。また、下半身を大きく動かすため、おしりの筋肉がつきスタイルアップにも効果的だ。
「まずは、足を前後に大きく開きます。同時に前足側の手を軽く上にあげ、腕全体を後ろに引いてください」。
「背筋を伸ばしたまま、みぞおちのあたりで、手と膝をパチンと合わせてください。合わせたら、またSTEP1のポーズに戻って膝蹴りをリズム良く繰り返していきます。この動きを20回ほど繰り返しましょう。それが終わったら逆の手足も同じよう行ってください」。
はい! これで柔軟性のあるしなやかな体を作ることができました。前回紹介した3つのストレッチで体の歪みをリセットしたあとに行うとより効果が高まるので、順番にも注意してやってみてください。
![]() | 萩原健史さん(施術家) 株式会社all-win 代表取締役。恵比寿・パーソナル整体『からだリフォーム』代表。「姿勢と自律神経を整え、身体の連動性を高める」独自の治療メソッドにより、これまで5万人以上の施術を行ってきた。複雑な身体構造を極めてシンプルに説明したそのロジックと手法は業界内外から高く評価されている。https://kenji-style.com |
瀬川泰祐(カタル)=写真・文