ナイキ名作スニーカー列伝 Vol.7
2021.05.21
FASHION

「エア マックス」のMAX値を探れ!テクノロジー、復刻、コラボの最前線

「ナイキ名作スニーカー列伝」とは……

スニーカー業界にとって不遇の時代だった2000年代を乗り越え、「エア マックス」は今、かつてないほどの存在感を放つ。

偉大な功績を残し続けるランニングシューズは、この先どこへ向かうのか。3つのテーマから、その現在地を探ろう。

 

テクノロジーのMAX値を“AIRの上を走って”体感を

2021年現在、エア マックスシリーズは驚くほどの進化を遂げている。なかでも2017年に発表された「エア ヴェイパー マックス」が披露したパフォーマンスは別格だろう。

アッパーとソールの2つのパーツだけで設計した革新的な構造。

「空気(AIR)の上を走る」という斬新なコンセプトを具現化したこのシューズ。発案から販売開始まで、7年を要した大作である。開発の指揮を執ったのは、若き2人の天才デザイナー、南 哲也とザカリー・エルダーだ。

これまでのエア マックスはソールにできる限り多くのエアを入れる設計だったが、これに対してエア ヴェイパー マックスは、エアの量を減らし、それをより効率良く使うことに力を注いだ。

エア ユニットだけで形成された夢のようなソール。

彼らは足のプレッシャーマップを用いてランナーのストライドをサポートするために必要なエアの量と、その配置を正確に特定。このテクノロジーをベースに生まれたのが、小さなピストンのように機能するソールのトレッドパターンである。

先行発売したコム デ ギャルソンとのコラボレーション。

インラインでの発売に先駆けて、コム デ ギャルソンとのコラボレーションでデビューを飾った。

このことからもエア ヴェイパー マックスにかける、ナイキの期待度がうかがえる。今では多くの派生モデルが登場し、存在感を高め続けている。

“諦めずに挑戦し続ける”というエア マックスの進化の原動力は、いつの時代も変わらない。

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“懐かしい”だけじゃ終わらない復刻作のMAX値

ご存知のように、エア マックス の復刻モデルの人気は凄まじく、年々さまざまなプロダクトがローンチされている。

リリースされる度に即完する「エア マックス 95」の復刻。再現性にも定評がある。

発売当時のオリジナルカラーやディテールの再現、あるいは新しいカラーや素材使いで蘇るクラシックスニーカーは、どれも魅力に溢れている。

スニーカーショップのアトモスとのコラボで生まれた「エア マックス 1」。2016年に発売したこちらは一部の仕様が変更。

歴史的なデザインと最新テクノロジーとの融合による、現代的なアップデートも見逃せない。そこから生まれる一足が新たなトレンドを生み出していくことはいうまでもない。

話題の「エア マックス プリデイ」は、ランニングシューズの傑作「プリ モントリオール レーサー」をテクノロジーの力で進化させた一足。
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コラボのMAX値を上げる4人のキーマン

ファッション界で影響力を持つクリエイターとのコラボレーションは、エア マックスの“今”を知るうえで欠くことのできないカテゴリーだ。ここでは、代表的なモデルをいくつか紹介しよう。

ヴァージル・アブローが生み出した傑作

ヴァージル・アブローによる「エア ヴェイパー マックス」の再解釈。オールブラックにホワイトの装飾が映える。

2017年に始動したヴァージル・アブロー率いるオフ-ホワイトとのプロジェクト「THE TEN」は、スニーカー界の勢力図を一気に塗り替え、不動の人気を築いている。

10足あるベースモデルのうち、エア マックスからは、「エア マックス 90」「エア マックス 97」「エア ヴェイパー マックス」が選ばれている。

 

トラヴィス・スコットとの超人気モデル

ひと目でトラビス・スコットとのコラボだとわかる色使いと、遊び心あるディテールワークが新鮮。

世界的なファッションアイコンであるラッパーのトラヴィス・スコットも、言わずと知れたエア マックスの愛好家。自身のファッションブランドであるカクタス・ジャックとナイキとの限定モデルが、昨年爆発的なヒットを飛ばしたことは記憶に新しい。

ヴィンテージを好む彼らしいアレンジで「エア マックス 270 リアクト ENG」に唯一無二の魅力を与えている。

 

キム・ジョーンズの理想を形にした一足

「エア マックス 360」をイメージした通気孔付きのアッパーなど、オリジナルにはないディテールを巧みに取り入れている。

ディオールのメンズ部門でクリエイティブディレクターを務めるキム・ジョーンズは、ナイキのコレクターとして知られている。

2021年3月に発売されたカプセルコレクションでは、オレンジをアクセントに効かせた「エア マックス 95」を披露した。

 

藤原ヒロシも関わるハイブリッドモデル

藤原ヒロシが手掛けた「ナイキ エア マックス LD-ゼロ H」。70年代に発売されたLD-1000の先行品である「ボストン」のアッパーデザインを踏襲しつつ、「エア マックス 2014」と同一のソールを採用。

フラグメントデザインの藤原ヒロシとナイキの副社長ティンカー・ハットフィールド、ナイキの社長兼CEOのマーク・パーカーによるプロジェクト「HTM」。2016年3月26日のエア マックスデーでは、HTM限定のカラーパレットが登場した。

同時に、発起人3名がそれぞれデザインしたエア マックスも発売。これはストリートの伝説として語り継がれている。

三者三様のスニーカー愛に満ちたコラボモデルは、彼らを慕うフォロワーたちを魅了し、エア マックスが持つ可能性を広げながら未来へと向かっていく。

 

「ナイキ名作スニーカー列伝」とは……
スニーカー好きなら知ってるよね? ナイキの「エア フォース 1」「ダンク」「エア マックス」の歴代モデルやそれぞれの違い。ドキッ! 知らない? それはヤバい。なら、この特集を読みなさい。
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戸叶庸之=編集・文 ナイキ=写真

# ナイキ# エア マックス# スニーカー
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