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2021.10.17

ファッション

新生ブルックス ブラザーズのディレクターに聞く「格好つけずに格好良く見せるコツ」

「シンプルな服をどう組み合わせて、どう見せるか。それが昔からアメリカンカジュアルのキーになっている。
それを“考えすぎない、頑張りすぎない、自然な成り行き”で昇華させたスタイルが僕の思う大人カジュアル。“Elevated =(気高い)Casual”とでも言うのかな」と語るのは、新しくブルックス ブラザーズのクリエイティブ ディレクターに就任したマイケル・バスティアンさん。
自分が自然体でいられる装いでいこう。ブルックスの新ディレクターが考える“気高い”カジュアルとは
ブルックスブラザーズ クリエイティブ ディレクター・マイケル・バスティアンさん Age 55。この日はシャンブレーシャツの上に、同じくブルー系のスウェットを合わせた。襟を雑に出したり、袖をグイッと捲った自然なスタイルは、親近感が湧く大人も多いはず。
「“自然の成り行きで昇華させる”というのは、例えば、オックスフォードのボタンダウンシャツは、乾燥機から出してそのまま着たり、ダブルフェイスのスウェットは袖を無造作にロールアップしてシャツを見せたり。格好つけているように見せず、自然体の雰囲気を出すということ」。
そんな彼の選ぶ定番アイテムは、学生の頃から同じだ。
「変わったことといえば、シャツの裾をタックインしてキチンと着ることにこだわらなくなったかな。サイズも大きめをチョイスして身幅にゆとりを取るようにもなったね」。
ラフに捲った腕元には、オーデマ ピゲのシルバーブレスの腕時計で上品さを。ソックスは冬でも雪が降らない限り履かず、リラックス感重視。
また「赤やピンクのような明るい色は、堅苦しくないので、誰もが持っているTシャツやスウェット、スポーツウェアなどと相性がいいと思うんです」と言うとおり、マイケルさんがインスタで披露するスタイルには多く登場する。
「華やかさもあるので、ブレザーのような主張のある服にも負けない。ただし、黒との相性は良くないと思っていて、チャコールやネイビーのものと合わせてみるとしっくりくると思いますよ。ぜひ試してみてください」。
[左]ピンクはグレーデニムと相性がいいんだ。 [中]青いキャップと赤いTシャツで快活な印象に! [右]ピンクのシャツは堅苦しく見えないんだ。
動きやすさ、着心地の良さ、つまり自然なライフスタイルを送れる服も“Elevated Casual”の要素のひとつだという。
NYのアップステイトで自然に囲まれて育った彼は、教師だった父親の、プレッピーな服をハンティングやフィッシングのスタイルに落とし込む“カントリープレッピー”にも影響を受けた。
マイケルさん本人も休日はスバルのフォレスターを飛ばしてトレイルに出かけるアウトドア派だという。そのときの格好はウインドブレーカーや、スウェットとスポーティ。
これからは、そんな“自然なライフスタイルに寄り添う服”をブランドでも表現していきたいと話す。


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