厳冬も暖冬もOKな「タイオン」の最新ダウン。着てわかった最新技術の凄み
ダウンをインナーに――。お洒落に新たな選択肢を生んだという点で、インナーダウンの功績は大きい。
その存在感はもはや脇役と呼ぶには憚れるほどで、ついにはインナーダウンに特化したブランドも登場。日本ブランド「タイオン」がそれだ。
今回はタイオンのセールス&プロモーションを担う木村貴之さんに、その魅力と今季のイチ推しアイテムを聞いた。
“専業”らしいクオリティを遺憾なく発揮

インナーダウンがダウンシーンに一石を投じて久しい昨今。その可能性を模索し、独自の解釈と技術で表現しているのがタイオンだ。2016年秋設立と、誕生からまだ日は浅いものの業界から熱い視線を注がれている新進気鋭で、確かなクオリティとコスパの高さで多くの識者を唸らせている。
使用するダウンは、軽いうえに反発力にも秀でる成熟した水鳥の羽を厳選。しかも、650フィルパワー以上という高い基準を自らに課す。表地は、ナイロン糸を高密度に織り上げた超撥水生地で、水を弾くだけでなく、汚れにも強いという優れものだ。
ベストタイプ2型からスタートしたラインナップも、今やバリエーション豊富に展開。その2年後にはハイエンドラインの「タイオン エクストラ(TAION EXTRA UTILITY PERFORMANCE WEAR)」をリリースし、昨年はシティラインとマウンテンラインも発表。その実力は国内にとどまらず、世界にも轟いている。
実力のほどが伺える「エクストラ ライン」の最新作

「やはり、タイオンの魅力を知るならば、ハイエンドラインである“タイオン エクストラ”が適任だと思います」。
2018年に登場し、驚きのセールスを記録。かのエンジニアドガーメンツともコラボするなど、業界内外で注目と評価を高めているのがタイオンの最上位シリーズの、クルーネック型インナーダウン「EX04」である。

持ち前の保温力(850フィルパワー)に加え、ご覧のように2種類のアームを付け替えることが可能で、ブルゾンタイプ、ショートスリーブタイプ、ベストタイプと3-WAY仕様。気温の変化に全対応できるので、シーズンレスでの活躍が見込める。
付属のバッグでコンパクトに収納できるから嵩張らず、自由に持ち運べるのもうれしい。しかも、熱を保持しやすいカーボン糸を採用した素材は静電防止にも役立つなど、まさに最先端インナーダウンと呼ぶにふさわしい仕上がりである。

「インナー使いが中心となるので、基本はややタイトめに作っています。普段よりワンサイズ大きめで選んでいただいていいと思いますが、生地に伸縮性があるので、ジャストサイズでも違和感はないと思いますよ」。
裾のドローコードでフィッティングの調整やシルエットの変化を楽しむこともできる。ゴム入りの袖口は絶妙なテンションで、窮屈さもなく、体温が逃げることを防いでくれるなど、気の利いたディテールワークも見どころだ。
さらに大人たちがニンマリする驚きの機能が!!
温かい、扱いやすい、活用の幅が広いと、まさに三拍子揃ったタイオン エクストラだが、美点はそれだけではない。なんと、ダウン自ら熱を発し、体を温めてくれる機能が備わっている。
それが、独自に開発したヒーティングシステム。表地と裏地の間に薄手のカーボンシートが入れられていて、そこに微量の電流を流すことで内部を温めてくれるというカラクリだ。
左のフロントポケットにあるUSBケーブルに専用のモバイルバッテリー(※別売り)を接続。そのままポケットにしまい、ボタンになっている左胸のロゴを3秒以上押すと加温が始まる。
ボタンを押すごとに温かさを3段階に調節でき、ランプの色が変わることで視覚的にも強弱が分かる仕掛けである(強:赤、中:白、弱:青)。※スイッチを入れた際は自動で白まで温度が上がる。
しかも、貼ったところだけ温まるカイロとは異なり、輻射熱で内部全体を保温。遠赤外線効果により、体の芯まで温めてくれるというのだ。言うなれば、電気毛布を纏う感覚。いやはや、その発想と実現させてしまう技術力には恐れ入る。
今季登場した最新作「TYPE-2」では、専用アプリで温度を自在に調節できる機能まで実装。スマホひとつで、内部の温度を自在に変更できるのだ。外にいるときは加温させつつ、電車や車に乗る際はOFFにすればいつでも快適。これでもう冬の寒さに臆することもない。
今やインナーダウンは冬の必需品となっているけれど、そのさらに先行くアイテムがすでに登場していようとは。今後はさまざまなブランドともコラボを展開予定とのこと。
この画期的な「NEXTインナーダウン」の登場により、厳冬も暖冬も楽しく過ごせそうだ。
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[問い合わせ]
株式会社タイオン
052-684-5182
「ザ・ベストダウン 2020」とは……
冬アウターの王様、ダウン。その温かさ、存在感、使い勝手の良さはアウター界で他の追随を許さず、だからこそ各ブランドは毎冬、渾身作を世に送り出す。さぁ、2020年のキング・オブ・キングスを決めようか。
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佐藤 裕=写真 菊地 亮=取材・文