ユースケ部長も登場! 「イケオジ着回し物語」 Vol.46
2020.11.28
FASHION

ダウンは冬の一張羅。だから探した、素材、染色、手仕事、それぞれの究極3選

究極の素材、伝統的な染色技法、そして職人によるハンドメイド。強いこだわりと飽くなき情熱によって作られるこれらは、まさに唯一無二のダウンである。

 

なぜピレネーに根を張るのか。物作りへの情熱は時代を超える

唯一無二のダウン
7万8000円/ピレネックス(グリフィン インターナショナル 03-5754-3561) ※ジップ部分に仕様変更あり

PYRENEX ピレネックス
1859年創業の老舗ブランドが本拠地を置くフランス・ピレネー山脈の麓は、グースやダックの飼育場に程近く、ダウンウェアの製造に適する。水鳥の原毛を素早く処理することで質の良いダウンとなり、その信頼性が高く評価され続けることが何よりの証左だろう。

華麗なシャンパンカラーのダウンジャケットは、表素材に細番手のナイロンを2重にしたチューブを使い、引き裂き強度と防風性能がさらにアップ。ショートレングスのスポーティなルックスも特徴で、着脱式のフードとともに軽やかなエスプリまでうかがわせるようだ。

時代を超えて愛される一着には豊かなフランスの風土、文化が潜んでいる。

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奄美大島の伝統“泥染め”で彩った唯一無二のダウン

27万円/ビズビム 03-5468-5424

VISVIM ビズビム
オーシャンズ世代であれば、ピカピカの新品よりも使い込んで味わいが出てきたものに愛着を感じるという人のほうが多いだろう。傷やダメージはネガティブなものではなく、時の経過やバックストーリーを感じさせる勲章だ。

それと似た感覚をまさかのダウンでも楽しめてしまうのがビズビムの一着。もちろん今までも、表地にデニムが使われていたり、生地にシワ加工が施されていたりと、味出しされたものは世の中に存在したが、それらとは一線を画す。

なぜならこのダウンには特殊なオーバーダイ加工をすることで色の褪せ感を表現し、さらに奄美大島で伝統的に行われる“泥染め”という手法が使われているからだ。

もともとは奄美の伝統工芸である“大島紬”に使われる技法で、タンニンを含有する植物の煎汁に生地を漬け、鉄分豊富な泥の田んぼに入れることで化学反応を起こして黒く染めるというもの。特殊な加工と伝統文化の力で、まるで長い時を経たヴィンテージデニムのような深い味わいが作られる。

革新的なアイテムをいくつも出してきたビズビムだからこそ、そして日本のブランドだからこそのユニークな発想といえるかもしれない。

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たったひとりの職人が作る究極のハンドメイド・ダウン

17万500円/ヌナタク(ソーズ カンパニー 03-5724-5712)

NUNATAK ヌナタク
シューズやバッグならいざ知らず、ハンドメイドのダウンなんて聞いたことがない。というか「ダウンって手作りできるの!?」という人が大半ではないだろうか。そう、このヌナタクはオールハンドメイド。それも素材選びから縫製、ダウンの封入まで、すべての工程をたったひとりで行っているというから驚きだ。

およそ20年にわたりアメリカ西海岸の有名な山をすべて制覇した山岳ガイドが、1999年にヌナタクを創立。登山の知識と経験を活かし、まさに趣味と実益を兼ねたダウン作りを行っている。ひとりの手で妥協することなく作られたダウンの実力は、クライマーたちの折り紙付きだ。

アメリカはアラスカ州の都市の名前にちなんで名付けられたモデル「コバック ダウン フーディー」は、表地に機能性ナイロンの「ロビック」を使用。撥水性と強度に優れ、驚くほどの軽さを持ち合わせる。グースダウンはコップで量り、手作業で目一杯詰め込む昔ながらの製法を守ることで、極寒の雪山にも耐える900フィルパワーの一着に。

また、主に寝袋を作る際に使われる、キルティングのボックス構造を本ダウンで採用したり、隙間風を防ぐためにチューブ状のダウンが詰まったフラップをフロントファスナーに付けたりすることで、保温性を格段に高めているのも大きな特徴だ。

熟練の職人によるアメリカのクラフトマンシップを存分に堪能できるこの一着。ある意味、究極のダウンというべき存在だろう。

 

竹内一将(STUH)=写真 来田拓也=スタイリング 増山直樹、野中邦彦(OUTSIDERS inc.)、早渕智之、いくら直幸=文

# ビズビム# ダウン# 唯一無二
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