ニューノーマルな時代の「大人カジュアル」ガイドブック Vol.38
2020.10.29
体感的にも精神的にも心地良いデニムの共通項=サステイナブルであること
今年の夏はとても暑かった。陸地はもちろん海も高水温。大規模な降水帯や台風が発生し、落雷による山火事や多くの水害に見舞われた。これらが毎年のように「観測史上最大」を更新している。
気候変動の多くを語るつもりはないが、今まで以上に、多方面にわたってサステイナブルな視点が求められているのは感覚的にわかる。
我々と同じように、多くのブランドがそんな感覚を大事にしながら「今できるサステイナブル」に取り組んでいる。製造過程においてはもちろん、フェアトレードや物流面にいたるまで。
そうして出来上がったサステイナブルなデニムには、体感的心地良さと精神的心地良さの両方が備わっている。
「トムウッド」のジャケット

この時季、アウター的にも使えるデニムシャツは実に重宝する。
製造過程での水の使用量削減、合成化学薬品の不使用、従業員の労働環境改善など、多角的・多面的サステイナブルを実践した代物。
「デンハム」のデニム

人気のテーパードモデル「レイザー」を天然ゴム配合の生分解性ストレッチデニムで製作。生地にはプラスチックをいっさい使用せず、金属製のリベットの数も減らしている。
本モデル購入者にはもれなくエコバッグ付きというのも、今の時勢に相応しい。
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「ジースター ロゥ」のデニム

オーガニックコットン98%、環境配慮型ストレッチ繊維2%。
ライトオンスの素材と立体裁断により動きやすさを確保しながら、サステイナブルも重視した新モデルがこの「スクーター」だ。
「ディーゼル」のデニム

製造工程における水および化学薬品の使用を大幅に削減したデニム。
ヴィンテージライクな色落ちもストレートシルエットも実に王道。毎日はきたくなるこんなベーシックデニムにこそ、サステイナブルな視点が欠かせない。
山本雄生=写真 荒木大輔=スタイリング 松本和也(W)=ヘアメイク 加瀬友重、今野 壘=文